BJYの備忘録
千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 UHFが好きで、主に九十九里エリアでお手軽移動運用中。 ※blogというより備忘録なので、日記になってません(笑)
第47話:7MHz用ツェップANTの製作(古典タイプ、50Ω直接給電) その3
2021.10.xx (過去の記録です)
<お詫び>
前回の記事からまたまた1か月以上も空いてしまいました。
折角読んで頂いている方々にお待たせして、誠に申し訳ありません。
50Ω直接給電のSWRについて
運用編に入る前に、前回ちょっと気になっていたこのANTのSWR特性と、
これに対する考察をしてみたいと思います。
まず、このANTの調整後のSWR測定結果は、次のようになりました。
(ANT直下での測定)
これを見ると、SWR<1.5の実用範囲は、7.06~7.14Mhzの約80kHzほどで、
フルサイズのANTにしては、帯域幅が狭いことがわかります。
これに対する考察ですが、
ツェップANTの給電線のハシゴフィーダー(λ/4)は、ANT側では電圧給電の為
インピーダンスが非常に高く(数kΩ)、一方ショートスタブ側の終端は0Ωなので、
50Ωで給電した場合、SWR1.5以内に整合できる範囲が狭いことがわかります。
では、50Ωの直接給電ではなく1:4のバランを介して200Ωで給電した場合は
どうでしょう?
実際に試していないので推測になりますが、おそらく給電ポイントは50Ωの
位置よりも上の方になり、SWR1.5以内の整合範囲が広がると想定されます。
(下図)
過去のツェップANTの製作記事では、1:nのバランでマッチングを取っている例は
あっても50Ω直接給電の例が皆無なのは、この辺に理由があるのかもしれません。
運用編
さていよいよこのANTの実践運用結果を発表します。
期間は2021年10月下旬の約1週間でした。
(この後はマルチバンドに出るため、ロングワイヤーに交換)
設置環境:トップの高さ8mH、給電点の高さ0.8mH(地面に置いた作業机の上!!)
送信機:80W(FT8)、10W(SSB)
日中は国内相手に10WのSSB、夜間はDX相手に80WのFT8で運用しました。
結果、国内は全く問題なく、以前上げていた8mHのフルサイズDPと同等に感じました。
DXに対しても地上高が低い割には良く飛んでいるみたいで、Wの中西部は勿論の事、
EUも東欧、北欧、西欧とQSO出来ました。
(psk reporterで当局の信号をスポットしているEUの数はもっと多かったのですが、
当局の方がS/Nが悪く耳が追い付いていない様子でした。残念)
ANTを支えているポールが2本で、東西に直線状に張ったλ/2のワイヤーが効いている
ようで、このANTの良さを実感しました。
給電点がやたら低いのを気にしていたのですが、結果的に飛びには問題ありませんでした。
ただ、欠点もありました。
それは、ノイズレベルが高いことです。
SSBでは、信号がなくてもS9+振っています。以前のDPやG5RV/ZS6BKWでは
ここまで酷くはありませんでした。
この原因は、ハシゴフィーダーが家屋から4m位しか離れていないことと、
給電点が地上すれすれなのが主な要因だと考えられます。
やはり、ツェップやG5RVのようにハシゴフィーダー(平行2線)を使うANTの場合、
同軸ケーブルとは違い給電線がシールドされていないので、周囲の影響を受けやすく、
設置の際は出来るだけ大地や金属物から離すのがセオリーのようです。
ANT教本に書かれている先人の教えを再認識しました。
エピソード
VHFのJ型ANTにヒントを得て、意気込んでこのANTの製作に臨んだ訳ですが、
実は、途中で失敗もありました。
それは、ハシゴフィーダーの終端をショートするのを忘れた事です。
オープンフィーダーのまま調整していて、どうやってもSWRが4.0から下がらず、
”やはりツェップの50Ω直接給電は無理なのか・・・”と諦めかけて、再度
ANTハンドブックでJ型ANTの構造を見直したところ、平行2線の終端が
ショートスタブになっていることに気が付き、早速ツェップでやってみたら、
見事SWRが1.0になったという訳です。
λ/4スタブによるマッチングは、
ANTの給電インピーダンスが*50Ωより低い場合=オープンスタブ
ANTの給電インピーダンスが*50Ωより高い場合=ショートスタブ
*(1:nバランで昇圧した場合は、昇圧後のインピーダンスに置き換えてください)
がセオリーのようです。
<お詫び>
前回の記事からまたまた1か月以上も空いてしまいました。
折角読んで頂いている方々にお待たせして、誠に申し訳ありません。
50Ω直接給電のSWRについて
運用編に入る前に、前回ちょっと気になっていたこのANTのSWR特性と、
これに対する考察をしてみたいと思います。
まず、このANTの調整後のSWR測定結果は、次のようになりました。
(ANT直下での測定)
これを見ると、SWR<1.5の実用範囲は、7.06~7.14Mhzの約80kHzほどで、
フルサイズのANTにしては、帯域幅が狭いことがわかります。
これに対する考察ですが、
ツェップANTの給電線のハシゴフィーダー(λ/4)は、ANT側では電圧給電の為
インピーダンスが非常に高く(数kΩ)、一方ショートスタブ側の終端は0Ωなので、
50Ωで給電した場合、SWR1.5以内に整合できる範囲が狭いことがわかります。
では、50Ωの直接給電ではなく1:4のバランを介して200Ωで給電した場合は
どうでしょう?
実際に試していないので推測になりますが、おそらく給電ポイントは50Ωの
位置よりも上の方になり、SWR1.5以内の整合範囲が広がると想定されます。
(下図)
過去のツェップANTの製作記事では、1:nのバランでマッチングを取っている例は
あっても50Ω直接給電の例が皆無なのは、この辺に理由があるのかもしれません。
運用編
さていよいよこのANTの実践運用結果を発表します。
期間は2021年10月下旬の約1週間でした。
(この後はマルチバンドに出るため、ロングワイヤーに交換)
設置環境:トップの高さ8mH、給電点の高さ0.8mH(地面に置いた作業机の上!!)
送信機:80W(FT8)、10W(SSB)
日中は国内相手に10WのSSB、夜間はDX相手に80WのFT8で運用しました。
結果、国内は全く問題なく、以前上げていた8mHのフルサイズDPと同等に感じました。
DXに対しても地上高が低い割には良く飛んでいるみたいで、Wの中西部は勿論の事、
EUも東欧、北欧、西欧とQSO出来ました。
(psk reporterで当局の信号をスポットしているEUの数はもっと多かったのですが、
当局の方がS/Nが悪く耳が追い付いていない様子でした。残念)
ANTを支えているポールが2本で、東西に直線状に張ったλ/2のワイヤーが効いている
ようで、このANTの良さを実感しました。
給電点がやたら低いのを気にしていたのですが、結果的に飛びには問題ありませんでした。
ただ、欠点もありました。
それは、ノイズレベルが高いことです。
SSBでは、信号がなくてもS9+振っています。以前のDPやG5RV/ZS6BKWでは
ここまで酷くはありませんでした。
この原因は、ハシゴフィーダーが家屋から4m位しか離れていないことと、
給電点が地上すれすれなのが主な要因だと考えられます。
やはり、ツェップやG5RVのようにハシゴフィーダー(平行2線)を使うANTの場合、
同軸ケーブルとは違い給電線がシールドされていないので、周囲の影響を受けやすく、
設置の際は出来るだけ大地や金属物から離すのがセオリーのようです。
ANT教本に書かれている先人の教えを再認識しました。
エピソード
VHFのJ型ANTにヒントを得て、意気込んでこのANTの製作に臨んだ訳ですが、
実は、途中で失敗もありました。
それは、ハシゴフィーダーの終端をショートするのを忘れた事です。
オープンフィーダーのまま調整していて、どうやってもSWRが4.0から下がらず、
”やはりツェップの50Ω直接給電は無理なのか・・・”と諦めかけて、再度
ANTハンドブックでJ型ANTの構造を見直したところ、平行2線の終端が
ショートスタブになっていることに気が付き、早速ツェップでやってみたら、
見事SWRが1.0になったという訳です。
λ/4スタブによるマッチングは、
ANTの給電インピーダンスが*50Ωより低い場合=オープンスタブ
ANTの給電インピーダンスが*50Ωより高い場合=ショートスタブ
*(1:nバランで昇圧した場合は、昇圧後のインピーダンスに置き換えてください)
がセオリーのようです。
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プロフィール
HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
更新記録(2023-1005)
・My HF DX statusを詳細化しました。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-0413) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m : remain AF (Cfm)
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 28/
40m : 38/
30m : 37/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 49/49
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 205/227
160m : 13/14
80m : 79/92
40m : 138/156
30m : 131/148
20m : 123/142
17m : 137/157
15m : 146/165
12m : 121/143
10m : 138/157
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
更新記録(2023-1005)
・My HF DX statusを詳細化しました。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-0413) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m : remain AF (Cfm)
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 28/
40m : 38/
30m : 37/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 49/49
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 205/227
160m : 13/14
80m : 79/92
40m : 138/156
30m : 131/148
20m : 123/142
17m : 137/157
15m : 146/165
12m : 121/143
10m : 138/157
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