BJYの備忘録
千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 UHFが好きで、主に九十九里エリアでお手軽移動運用中。 ※blogというより備忘録なので、日記になってません(笑)
第46話:7MHz用ツェップANTの製作(古典タイプ、50Ω直接給電) その2
2021.10.xx (過去の記録です)
製作編
<材料>
アンテナの材料はすべて一般のホームセンターで入手容易な物です。
・メインエレメント
ビニール線:VFF-1.25S 単線、長さ21mくらい
・ハシゴフィーダー(固定部)
ビニール線:VFF-1.25S(紅白) 平行2線、長さ8m
・ハシゴフィーダー(調整部)
園芸用アルミワイヤー:外径1.5mm、長さ5m
・メインエレメントとハシゴフィーダーを接続する部分
農業用のビニールハウスに使う留め金具の樹脂:1個・・・耐候性の樹脂
・ハシゴフィーダーのセパレータ
配線用モール:1m×2個・・・できれば耐候性のものが良い
・ハシゴフィーダーのセパレータを固定するもの
インシュロック:2袋(100個くらい)・・・できれば耐候性のものが良い
・メインエレメントをポールに固定するためのロープ
クレモナロープ:適量
全体の外形図(クリックで拡大)
<作り方>
(1)メインエレメントのビニール線(単線)を切り出します。
私の場合は設計周波数を7.100MHzとして、λ/2 × 0.96(短縮率) = 20.27mとしました。
他の周波数にする場合は再計算してください。
(2)ハシゴフィーダーのセパレータ(配線モール)を、必要な個数分カットします。
配線モールは、上下がセットの状態で売っていますが、下の方だけを使用します。
両面テープが貼ってある場合は剥がしてください。
これを、35mmの短冊にして40個分カットします。
個々の短冊は、間隔27mmで2か所の穴を開けます。穴径は3.5mm。
(3)ハシゴフィーダー(固定部)のビニール線(平行2線)を8mの長さに切り出します。
ビニール線に、25cmの間隔で、黒の油性マジックで印を付けます。
(2線とも印をつけてください)これがセパレータの間隔になります。
マジックで印をつけた後は、平行ビニール線を2つに裂き、穴開け済みの短冊モールを、
各々のビニール単線に入れていきます。
短冊モールは、落下防止の為、下になる方をインシュロックで固定します。
(4)ハシゴフィーダー(調整部)のアルミワイヤーを、2.5mの長さで2本切り出します。
これも(3)と同様に油性マジックで印を付けて、穴開け済みの短冊モールを、
各々のワイヤーに入れていきます。
短冊モールは、落下防止の為、下になる方をインシュロックで固定します。
(5)2本のハシゴフィーダー、固定部(ビニール線)と、調整部(アルミワイヤー)を、
圧着端子などで電気的に接続します。
(6)最後に、メインエレメントと、ハシゴフィーダーの片方(赤線)を接続します。
各々のビニール線を樹脂に固定した後、圧着端子などで接続します。
なお、ハシゴフィーダーは、必ず赤線の方に接続してください。
(7)メインエレメントの先端に、クレモナロープを取り付けます。
なお、(2)(3)の手順は、「第26話:ロングワイヤーからG5RV・・・」の
記事の中で、具体的に図示してありますので、こちらを参考にされてください。
赤白のビニール線を圧着端子でアルミワイヤーに接続
赤側のワイヤーを同軸ケーブルの芯線に接続します
<アンテナの仮設置>
ハシゴフィーダーの長さが約10mなので、10mの高さに仮設置します。
使用するポールは、グラスファイバー製が理想ですが、金属性のポールを使う場合は
なるべくハシゴフィーダーをポールから浮かせるように離すように工夫が必要です。
私の場合は、アルミ伸縮ポールと破損したグラスファイバーポールを使って、
8m高さの設置高しか稼げませんでしたが、これでも実用になりました。
メインエレメントもなるべく高く、クレモナロープを立ち木などに固定します。
私の場合はメインエレメントの先端は5m高さでした。
ハシゴフィーダーの上部。画像ではわかりにくいが、ビニール線の赤線側が
メインエレメントに接続されている。
この部分はポールが非金属性なのでフィーダーをポールに密着させている。
ハシゴフィーダーの下部。この部分はポールが金属製なのでフィーダーをポールから
離してある。
<調整用冶具>
50cm程度の短い同軸ケーブルを用意して、片側にM型コネクタ(オス)を半田付け、
片側を芯線と被覆線に分けて調整用のワニグチクリップを半田付けします。
これを、アンテナアナライザーの先端に取り付けます。

調整用冶具(クリックで拡大)
<調整手順>
(1)まず、ハシゴフィーダーの一番下(2線のアルミワイヤーの先端)を、電気的に
短絡します。(動作的にはλ/4ショートスタブとして機能します)
短絡の方法は何でもOKですが、調整のためその都度カットしますので、手で撚る
だけでも良いでしょう。
(2)アンテナアナライザーに取り付けた同軸ケーブル先端のワニグチクリップの
芯線側を(ビニール線赤線側)のアルミワイヤーに、被覆線側を(ビニール線白線側)の
アルミヤイヤーに仮止めします。
最初は仮止めする位置をアルミワイヤの末端から1mくらいの所にしておき、
まずこの状態でSWRが下がる中心周波数が7MHz帯のどのあたりなのかを調べます。
※SWRが高いのは気にせずに、とにかくSWRがディップする所を探します。
(3)中心周波数が目的とする周波数(7.100MHz)より低い場合は、ワニグチクリップの
位置をAの方向にスライドさせ、目的とする周波数(7.100MHz)より高い場合は、
ワニグチクリップの位置をBの方向にスライドさせます。これを繰り返し行い、
目的とする周波数(7.100MHz)付近でSWRがディップするようにします。
※SWRが高いのは気にしなくてOKです。
(4)次はSWRが低くなるように、アルミワイヤ先端を数cm単位でカットして行きます。
※ワニグチクリップの位置はそのままです。ワニグチクリップから下のワイヤーだけを
カットします。2線とも同じ長さでカットします。
(カットした後は、必ず2線の先端を撚って短絡してください)
カットしたらSWRが逆に上がってしまった場合は、アルミワイヤを継ぎ足します。
SWRが1.5以内になったら、さらに1cm単位でカット&トライして、SWRが最低に
なるように追い込んでいきます。
最後に、撚った状態のアルミワイヤー2線を圧着端子で正式に短絡します。
(5)アルミワイヤーのワニグチクリップを仮止めした位置に、正式運用の同軸
ケーブルを圧着端子などで接続します。
(1)アルミワイヤー先端を短絡
(2)アルミワイヤーにワニグチクリップを仮接続
ハシゴフィーダーの調整要領。まずワニグチクリップの位置を上下にスライドして
中心周波数を調整する。次にショートスタブの長さを加減してSWRを下げる。
SWRの傾向は上図のようになる。ワニグチクリップの位置が大体決まったら、次に
ショートスタブの長さをカットして行くと、中心周波数は変わらずに、SWRだけが
段々下がっていく。(最初のフィーダー長が長い場合)
最初のフィーダー長が短い場合は、逆にショートスタブを継ぎ足して長くすると
SWRが下がる。
このように調整した結果、私の場合は、最終的にハシゴフィーダーの全長は9.99m、
ワニグチクリップの位置(ショートスタブ位置)は、アルミワイヤー末端から40cmの
所になりました。
また、目的の周波数付近 (7.100MHz)でSWRは1.1になりました。
「同軸ケーブル直接給電方式」のツェップANTが実証できたのです!
最終的な調整位置。ここでSWR=1.1になった!
7.084MHz SWR=1.1
7.054MHz SWR=1.5
7.125MHz SWR=1.5
次回はいよいよこのアンテナの「運用編」です。
まだまだ記事は続きます・・・
製作編
<材料>
アンテナの材料はすべて一般のホームセンターで入手容易な物です。
・メインエレメント
ビニール線:VFF-1.25S 単線、長さ21mくらい
・ハシゴフィーダー(固定部)
ビニール線:VFF-1.25S(紅白) 平行2線、長さ8m
・ハシゴフィーダー(調整部)
園芸用アルミワイヤー:外径1.5mm、長さ5m
・メインエレメントとハシゴフィーダーを接続する部分
農業用のビニールハウスに使う留め金具の樹脂:1個・・・耐候性の樹脂
・ハシゴフィーダーのセパレータ
配線用モール:1m×2個・・・できれば耐候性のものが良い
・ハシゴフィーダーのセパレータを固定するもの
インシュロック:2袋(100個くらい)・・・できれば耐候性のものが良い
・メインエレメントをポールに固定するためのロープ
クレモナロープ:適量
全体の外形図(クリックで拡大)
<作り方>
(1)メインエレメントのビニール線(単線)を切り出します。
私の場合は設計周波数を7.100MHzとして、λ/2 × 0.96(短縮率) = 20.27mとしました。
他の周波数にする場合は再計算してください。
(2)ハシゴフィーダーのセパレータ(配線モール)を、必要な個数分カットします。
配線モールは、上下がセットの状態で売っていますが、下の方だけを使用します。
両面テープが貼ってある場合は剥がしてください。
これを、35mmの短冊にして40個分カットします。
個々の短冊は、間隔27mmで2か所の穴を開けます。穴径は3.5mm。
(3)ハシゴフィーダー(固定部)のビニール線(平行2線)を8mの長さに切り出します。
ビニール線に、25cmの間隔で、黒の油性マジックで印を付けます。
(2線とも印をつけてください)これがセパレータの間隔になります。
マジックで印をつけた後は、平行ビニール線を2つに裂き、穴開け済みの短冊モールを、
各々のビニール単線に入れていきます。
短冊モールは、落下防止の為、下になる方をインシュロックで固定します。
(4)ハシゴフィーダー(調整部)のアルミワイヤーを、2.5mの長さで2本切り出します。
これも(3)と同様に油性マジックで印を付けて、穴開け済みの短冊モールを、
各々のワイヤーに入れていきます。
短冊モールは、落下防止の為、下になる方をインシュロックで固定します。
(5)2本のハシゴフィーダー、固定部(ビニール線)と、調整部(アルミワイヤー)を、
圧着端子などで電気的に接続します。
(6)最後に、メインエレメントと、ハシゴフィーダーの片方(赤線)を接続します。
各々のビニール線を樹脂に固定した後、圧着端子などで接続します。
なお、ハシゴフィーダーは、必ず赤線の方に接続してください。
(7)メインエレメントの先端に、クレモナロープを取り付けます。
なお、(2)(3)の手順は、「第26話:ロングワイヤーからG5RV・・・」の
記事の中で、具体的に図示してありますので、こちらを参考にされてください。
赤白のビニール線を圧着端子でアルミワイヤーに接続
赤側のワイヤーを同軸ケーブルの芯線に接続します
<アンテナの仮設置>
ハシゴフィーダーの長さが約10mなので、10mの高さに仮設置します。
使用するポールは、グラスファイバー製が理想ですが、金属性のポールを使う場合は
なるべくハシゴフィーダーをポールから浮かせるように離すように工夫が必要です。
私の場合は、アルミ伸縮ポールと破損したグラスファイバーポールを使って、
8m高さの設置高しか稼げませんでしたが、これでも実用になりました。
メインエレメントもなるべく高く、クレモナロープを立ち木などに固定します。
私の場合はメインエレメントの先端は5m高さでした。
ハシゴフィーダーの上部。画像ではわかりにくいが、ビニール線の赤線側が
メインエレメントに接続されている。
この部分はポールが非金属性なのでフィーダーをポールに密着させている。
ハシゴフィーダーの下部。この部分はポールが金属製なのでフィーダーをポールから
離してある。
<調整用冶具>
50cm程度の短い同軸ケーブルを用意して、片側にM型コネクタ(オス)を半田付け、
片側を芯線と被覆線に分けて調整用のワニグチクリップを半田付けします。
これを、アンテナアナライザーの先端に取り付けます。
調整用冶具(クリックで拡大)
<調整手順>
(1)まず、ハシゴフィーダーの一番下(2線のアルミワイヤーの先端)を、電気的に
短絡します。(動作的にはλ/4ショートスタブとして機能します)
短絡の方法は何でもOKですが、調整のためその都度カットしますので、手で撚る
だけでも良いでしょう。
(2)アンテナアナライザーに取り付けた同軸ケーブル先端のワニグチクリップの
芯線側を(ビニール線赤線側)のアルミワイヤーに、被覆線側を(ビニール線白線側)の
アルミヤイヤーに仮止めします。
最初は仮止めする位置をアルミワイヤの末端から1mくらいの所にしておき、
まずこの状態でSWRが下がる中心周波数が7MHz帯のどのあたりなのかを調べます。
※SWRが高いのは気にせずに、とにかくSWRがディップする所を探します。
(3)中心周波数が目的とする周波数(7.100MHz)より低い場合は、ワニグチクリップの
位置をAの方向にスライドさせ、目的とする周波数(7.100MHz)より高い場合は、
ワニグチクリップの位置をBの方向にスライドさせます。これを繰り返し行い、
目的とする周波数(7.100MHz)付近でSWRがディップするようにします。
※SWRが高いのは気にしなくてOKです。
(4)次はSWRが低くなるように、アルミワイヤ先端を数cm単位でカットして行きます。
※ワニグチクリップの位置はそのままです。ワニグチクリップから下のワイヤーだけを
カットします。2線とも同じ長さでカットします。
(カットした後は、必ず2線の先端を撚って短絡してください)
カットしたらSWRが逆に上がってしまった場合は、アルミワイヤを継ぎ足します。
SWRが1.5以内になったら、さらに1cm単位でカット&トライして、SWRが最低に
なるように追い込んでいきます。
最後に、撚った状態のアルミワイヤー2線を圧着端子で正式に短絡します。
(5)アルミワイヤーのワニグチクリップを仮止めした位置に、正式運用の同軸
ケーブルを圧着端子などで接続します。
(1)アルミワイヤー先端を短絡
(2)アルミワイヤーにワニグチクリップを仮接続
ハシゴフィーダーの調整要領。まずワニグチクリップの位置を上下にスライドして
中心周波数を調整する。次にショートスタブの長さを加減してSWRを下げる。
SWRの傾向は上図のようになる。ワニグチクリップの位置が大体決まったら、次に
ショートスタブの長さをカットして行くと、中心周波数は変わらずに、SWRだけが
段々下がっていく。(最初のフィーダー長が長い場合)
最初のフィーダー長が短い場合は、逆にショートスタブを継ぎ足して長くすると
SWRが下がる。
このように調整した結果、私の場合は、最終的にハシゴフィーダーの全長は9.99m、
ワニグチクリップの位置(ショートスタブ位置)は、アルミワイヤー末端から40cmの
所になりました。
また、目的の周波数付近 (7.100MHz)でSWRは1.1になりました。
「同軸ケーブル直接給電方式」のツェップANTが実証できたのです!
最終的な調整位置。ここでSWR=1.1になった!
7.084MHz SWR=1.1
7.054MHz SWR=1.5
7.125MHz SWR=1.5
次回はいよいよこのアンテナの「運用編」です。
まだまだ記事は続きます・・・
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プロフィール
HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
更新記録(2023-1005)
・My HF DX statusを詳細化しました。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-0413) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m : remain AF (Cfm)
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 28/
40m : 38/
30m : 37/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 49/49
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 205/227
160m : 13/14
80m : 79/92
40m : 138/156
30m : 131/148
20m : 123/142
17m : 137/157
15m : 146/165
12m : 121/143
10m : 138/157
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
更新記録(2023-1005)
・My HF DX statusを詳細化しました。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-0413) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m : remain AF (Cfm)
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 28/
40m : 38/
30m : 37/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 49/49
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 205/227
160m : 13/14
80m : 79/92
40m : 138/156
30m : 131/148
20m : 123/142
17m : 137/157
15m : 146/165
12m : 121/143
10m : 138/157
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