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BJYの備忘録

千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 UHFが好きで、主に九十九里エリアでお手軽移動運用中。 ※blogというより備忘録なので、日記になってません(笑)

第5話:逆Lには指向性がある!? 逆L~そしてT型に

私は普段、HFローバンドの運用にはロングワイヤー、いわゆる逆Lを好んで使用しています。
何と言ってもお手軽で、適当な長さのワイヤーを張ってATUでチューニングを取れば、一瞬で
好きな周波数にでることができますので、移動向きのアンテナといえます。

このアンテナ、一般的なANTハンドブックなどではバーチカルと同様の無指向性と
書かれていますが、これまでに実際に使ってみた経験では明らかに指向性があると感じます。

以下は、これまでに使用した感想をまとめたものです。(長文で失礼します)


■最初は逆L
まず最初に張ったのが、3.5と7の共用で20m長の逆Lです。これは、垂直部が7m、
残りの水平部を南側に展開しましたが、7MHz(λ/2)はそれほど指向性を感じず、
国内では九州以外はまんべんなく飛んでいる感じでした。
しかし3.5MHz(λ/4)では飛び方に顕著に地域差がありました。

JA8方面はフルサイズのDPの局と同等の飛びで、相手局からもロングワイヤーとは
思えない信号とのコメントを多くいただきました。これに対して、JA3以西の局は
距離に比例して信号が弱くなる感じで、印象的だったのは広島県に移動中の局を
聞いた時、1エリアから多数CALLしてみな59のレポートを送っているのですが、
私には蚊の鳴くような信号しか聞こえなかったことです。またJA6方面はそもそも
信号自体が聞こえず、3.5MHzのアクティビティが無いものと思っておりました。

そんな折、ネットで逆L ANTの検索をしていましたら、何局かのblogで当方と同じような
経験をしている方の記事を見つけ、「横に展開したワイヤーの先端から給電点の方向に
向かって指向性が出る」ということで、今までの謎が全て納得してしまいました。

それからは、3.5MHzで何とか西方面にも飛ばすために、試行錯誤してみました。

■フルサイズDP
・・・さすがにフルサイズ。西方面の局も強力になり、指向性は感じなくなりましたが、
敷地の関係でこのANTを張ると他のバンドが出られなくなるので、1シーズンで降ろしました。

■1.9/3.5/7の3バンドトラップDP
(トラップは同軸ケーブルだけを使用 ※これは別の機会にご紹介します)
・・・3.5MHzは全長32mになり、80%の短縮率になりましたが、JA全国に均一に飛んでいる
様子で、ストレスは感じませんでした。7MHzはフルサイズで問題なし。唯一1.9MHzは
ワイヤ先端が近隣宅に接近していたせいもあると思いますが、常時S7~9のノイズで
全く使い物にならず、飛びもNGで、運用を断念しました。

■逆L(垂直部7m、水平部16m)
・・・DPの経験より、1.9MHzは水平系のANTでは給電点が低いと打ち上げ角が真上に
なってしまうと判断し、再び逆Lを貼り直し、前回より少し水平部を長くして全長23mと
しました。結果は1.9MHzが何とか運用できるレベルになり、JA6を除く全エリアとQSO
できました。ノイズもかなり軽減され、RST539の信号も受信可能になりました。しかし
指向性に関しては3.5とほぼ同様で、JA8とは599でQSOできますがJA4,5は弱く、改善の
必要性を迫られました。

■T型(垂直部7m、水平部32m)
・・・大昔のANT教科書に「T型」というのがあったのを思い出し、逆Lの水平エレメントを
反対側に伸ばしたのと同じ構造なので、もしかしたら指向性が改善されるかも?との
想いで、早速試してみました。結果、これが大成功!3.5MHz、1.9MHzともに地域差は
改善され、1.9MHzではJA6の移動局ともQSOできるようになりました。試しにKCJのTOP
BAND CONTESTに出てみたところ、AJDは勿論、QRP5Wの移動局とも多数QSOでき、
満足できる結果になりました。

ちなみに、私のANT展開は完全なT型にはなっておらず、上からみて南方向と
北西方向に水平エレメントを展開した「V型」になっておりますが、以前の南方向だけに
エレメントを展開していた頃に比べて、西方面の飛びが明らかに改善された印象です。
このANTは残念ながら今年の春一番の風で損壊してしまいましたが、また今秋に上げて
みたいと思っています。

なお、水平エレメントの先端は全て、釣り竿ロッド(地上高5.5m)に取り付けました。
逆L、T型のカウンターポイズは8m~10mのビニール線2本を適当に這わせたものです。
ATUはICOMのAH-3で、1.9MHzでも快適にチューニングが取れています。

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いろいろ実験ですね

BJYさん、こんにちは。いつもありがとうございます。

間違ってコメントを送信、大変失礼いたしました。
申し訳ございません。

いいですね。
敷地いっぱいにワイヤーを張って、いろいろ実験して分かる事ってありますものね。

今の私は専らUHFしか運用できませんが…。
いつかHFの世界も体験してみたいです〜。

Re:いろいろ実験ですね

NVLさん、コメントありがとうございます。

3.5MHzや1.9MHzは、開局当時は「広い土地が必要な、夢のような世界」だと
思ってましたが、最近では移動運用やFT8のブームで、お手軽移動を楽しむ人も
多くなってきました。

実際、私のローカル局も、3.5MHzのモービルホイップに数mのワイヤーを継ぎ足した
だけのANTで、1.9MHzで全国とQSOされています。

それに比べれば、私なんぞまだまだ努力が足りないなー、と試行錯誤しながら(?)
ロングワイヤーの実験を楽しんでいます。

冬の夜長はHFローバンドが最適です。NVLさんもお時間があればいつかHFでラグチュー
しましょう。前にも話しましたが鴨川はHFが賑やかですよ。
  • from hezhi |
  • 2020/12/04 (02:13)
  

プロフィール

HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。

更新記録(2023-1005)
・My HF DX statusを詳細化しました。

My HF DX status (2021-0101 to 2025-0413) (FT8)
WAC
  160m : remain SA, AF
  80m : remain AF (Cfm)
  80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
  mixed : 39/40
  160m : 14/
  80m : 28/
  40m : 38/
  30m : 37/
  20m : 36/
  17m : 38/
  15m : 37/
  12m : 36/
  10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
  mixed : 50/50
  160m : 7/
  80m : 30/
  40m : 47/48
  30m : 46/46
  20m : 49/49
  17m : 50/50
  15m : 50/50
  12m : 50/50
  10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
  mixed : 205/227
  160m : 13/14
  80m : 79/92
  40m : 138/156
  30m : 131/148
  20m : 123/142
  17m : 137/157
  15m : 146/165
  12m : 121/143
  10m : 138/157

P R

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