BJYの備忘録
千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 UHFが好きで、主に九十九里エリアでお手軽移動運用中。 ※blogというより備忘録なので、日記になってません(笑)
第4話:カノープスが見たい
ちょっと古い話になりますが、2011-1028,1029にカノープスを見に行った記録です。
日記からの引用ですので、文語体で堅め?ですがご了承ください。
「カノープスが見たい」
ほのかな期待を込めて、10月も終わりに近い週末、千葉の刑部岬にやって来た。
この星は元来、厳冬の季節の星座なので、普通は1月か2月に見るものと相場は決まっている。
事前に、家で星座早見盤で調べてみると、この時期、カノープスの南中は午前4時。
これ以上南中が遅いと、夜明けまで間がないので、条件的に不利。
これなら何とかギリギリ見えるかもしれない、と思い、早速、双眼鏡を買って出発の準備をした。
10月28日深夜、南中時刻の少し前に現地に到着。
車の運転席の窓から南天が良く見える場所に駐車して、ライトを消した。
窓を開け、目を空にやると、まばゆいばかりの星空が見えてきた。
決して満天の星空とは言いがたいが、東京で見るのとは比べ物にならないほど、暗い星まで見えている。
オリオンの大星雲はもちろん、おおいぬ座のシリウスのすぐ南にある散開星団も確認できる。
で、いつものように、おおいぬ座の足をたよりに目を地平線の方へ向けると、そこには見慣れない星が!
3等星ぐらいの明るさで、ポツンと輝いているではないか。
これが噂に聞いた、あのカノープスか! 眼を凝らすと、少し茶色がかってはいるが、思っていたより明るい。
ボーっとしている間もなく、急いで双眼鏡を取り出し、付近の星と一緒にスケッチをする。
本当にカノープスかどうかを、後で星図と照合して、確認するためだ。
おおいぬの足の南には、肉眼で大きなMの字の形をした星があることが分かった。
よく見ると、カノープスの付近には、ひし形の4つの星があり、そこから左上に向かって先のM字の真ん中の
星につながっている。これらの星と、カノープスの位置関係を記録しておけば良い。
スケッチが終わって、しばらくの間、幸運の女神は自分に余韻を楽しませるかのように瞬き続け、やがて闇に消えた。
この間、30分以上はあっただろうか。
宿に戻り、早速インターネットでカノープスが撮影された写真をダウンロードして、スケッチと比べてみた。
果たして、自分の見たカノープスは間違いなく本物だった。
この時、興奮は感動になり、改めて喜びが胸の奥からにじみ出てきた。
10月29日深夜、この日は寝坊したため南中時刻ちょうどに現地に到着。
日曜日もあって、現地にはすでに日の出を見る?ためのギャラリーの車が数台。
しかし、たった1個の星を見るためにわざわざここに来る物好きは自分くらいのものだろう。
昨日と同じ場所が空いていたので、ここに陣取ることに。
ライトを消して窓を開けると、残念ながら南天の空は薄暮の雲で、コンディションは良くない。
おおいぬの足さえも、時折雲間に隠れてしまうほど。
しかし、しかし! こんな状態でも、幸運の女神は、再び今夜も笑顔を見せてくれた!
肉眼で昨夜よりは弱い光ながらも、昨夜と同じ場所に。
双眼鏡を取り出して覗いてみたが、昨日見えていた、付近の細かい星星は、今日は確認できず。
やがて10分ほどで、カノープスは双眼鏡の視界から消えてしまった。
気がつくと、オリオンもおおいぬも厚い雲に覆われて、一部だけになってしまっていた。
こんな悪コンディションの中で、カノープスが良く見えたものだ。
2日続けて、カノープスを肉眼で見せてくれたことに、ただただ幸運の女神に感謝するばかりである。
<コラム>カノープスについて
別名、南極老人星。
昔の中国ではカノープスは南極老人星と呼ばれていました。命名した人が住んでいた場所が
東京と同様にこの星を見ることが困難だったため、この星を見た者は長寿になるという伝説が
生まれたようです。また、高度の低いため赤みがかって見えることから、寿老人、南極老人星
と呼ばれるようになったとのことです。
日本では、千葉の南房総の布良という所で、地名にちなんで「めらぼし」と呼ばれていました。
その他の地方でも、いろいろな呼び方をされています。
東京では、冬の南天低く(地平線より高度2度)天気の条件の良い時のみ見ることができます。
日記からの引用ですので、文語体で堅め?ですがご了承ください。
「カノープスが見たい」
ほのかな期待を込めて、10月も終わりに近い週末、千葉の刑部岬にやって来た。
この星は元来、厳冬の季節の星座なので、普通は1月か2月に見るものと相場は決まっている。
事前に、家で星座早見盤で調べてみると、この時期、カノープスの南中は午前4時。
これ以上南中が遅いと、夜明けまで間がないので、条件的に不利。
これなら何とかギリギリ見えるかもしれない、と思い、早速、双眼鏡を買って出発の準備をした。
10月28日深夜、南中時刻の少し前に現地に到着。
車の運転席の窓から南天が良く見える場所に駐車して、ライトを消した。
窓を開け、目を空にやると、まばゆいばかりの星空が見えてきた。
決して満天の星空とは言いがたいが、東京で見るのとは比べ物にならないほど、暗い星まで見えている。
オリオンの大星雲はもちろん、おおいぬ座のシリウスのすぐ南にある散開星団も確認できる。
で、いつものように、おおいぬ座の足をたよりに目を地平線の方へ向けると、そこには見慣れない星が!
3等星ぐらいの明るさで、ポツンと輝いているではないか。
これが噂に聞いた、あのカノープスか! 眼を凝らすと、少し茶色がかってはいるが、思っていたより明るい。
ボーっとしている間もなく、急いで双眼鏡を取り出し、付近の星と一緒にスケッチをする。
本当にカノープスかどうかを、後で星図と照合して、確認するためだ。
おおいぬの足の南には、肉眼で大きなMの字の形をした星があることが分かった。
よく見ると、カノープスの付近には、ひし形の4つの星があり、そこから左上に向かって先のM字の真ん中の
星につながっている。これらの星と、カノープスの位置関係を記録しておけば良い。
スケッチが終わって、しばらくの間、幸運の女神は自分に余韻を楽しませるかのように瞬き続け、やがて闇に消えた。
この間、30分以上はあっただろうか。
宿に戻り、早速インターネットでカノープスが撮影された写真をダウンロードして、スケッチと比べてみた。
果たして、自分の見たカノープスは間違いなく本物だった。
この時、興奮は感動になり、改めて喜びが胸の奥からにじみ出てきた。
10月29日深夜、この日は寝坊したため南中時刻ちょうどに現地に到着。
日曜日もあって、現地にはすでに日の出を見る?ためのギャラリーの車が数台。
しかし、たった1個の星を見るためにわざわざここに来る物好きは自分くらいのものだろう。
昨日と同じ場所が空いていたので、ここに陣取ることに。
ライトを消して窓を開けると、残念ながら南天の空は薄暮の雲で、コンディションは良くない。
おおいぬの足さえも、時折雲間に隠れてしまうほど。
しかし、しかし! こんな状態でも、幸運の女神は、再び今夜も笑顔を見せてくれた!
肉眼で昨夜よりは弱い光ながらも、昨夜と同じ場所に。
双眼鏡を取り出して覗いてみたが、昨日見えていた、付近の細かい星星は、今日は確認できず。
やがて10分ほどで、カノープスは双眼鏡の視界から消えてしまった。
気がつくと、オリオンもおおいぬも厚い雲に覆われて、一部だけになってしまっていた。
こんな悪コンディションの中で、カノープスが良く見えたものだ。
2日続けて、カノープスを肉眼で見せてくれたことに、ただただ幸運の女神に感謝するばかりである。
<コラム>カノープスについて
別名、南極老人星。
昔の中国ではカノープスは南極老人星と呼ばれていました。命名した人が住んでいた場所が
東京と同様にこの星を見ることが困難だったため、この星を見た者は長寿になるという伝説が
生まれたようです。また、高度の低いため赤みがかって見えることから、寿老人、南極老人星
と呼ばれるようになったとのことです。
日本では、千葉の南房総の布良という所で、地名にちなんで「めらぼし」と呼ばれていました。
その他の地方でも、いろいろな呼び方をされています。
東京では、冬の南天低く(地平線より高度2度)天気の条件の良い時のみ見ることができます。
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プロフィール
HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
更新記録(2023-1005)
・My HF DX statusを詳細化しました。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-0413) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m : remain AF (Cfm)
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 28/
40m : 38/
30m : 37/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 49/49
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 205/227
160m : 13/14
80m : 79/92
40m : 138/156
30m : 131/148
20m : 123/142
17m : 137/157
15m : 146/165
12m : 121/143
10m : 138/157
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
更新記録(2023-1005)
・My HF DX statusを詳細化しました。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-0413) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m : remain AF (Cfm)
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 28/
40m : 38/
30m : 37/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 49/49
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 205/227
160m : 13/14
80m : 79/92
40m : 138/156
30m : 131/148
20m : 123/142
17m : 137/157
15m : 146/165
12m : 121/143
10m : 138/157
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刑部岬のもう一つの思い
いつもありがとうございます。
南に開けて、周囲に何もないところでないと見えない
実際に、肉眼(双眼鏡)で
私の家の近くでは…南の地平線の方まで見渡せる場所は、あまりないですね〜。
確かに、刑部岬は(無線以外にも)良いロケーションですね。
南房総、正確には現千葉県館山市に“布良”という字名がありますね。
布良星(めらぼし)
はい、都会育ちの自分にとって、カノープスを見ることは、小さい頃からの憧れでした。
南の地平線近く、見えるか見えないかのギリギリでやっぱり見えない・・・そんな
経験の繰り返しでしたので、初めて見た時は、「おぉー
その後、自宅のすぐ近くでもカノープスが見える場所を見つけて、今では自分で勝手に
そこを「カノープス平」と命名して(笑)、好天の夜には散歩に出かけてます。
ご近所からは"怪しいヤツ"と思われているかも知れませんが・・・
"布良星"は、その通り、館山の布良でのカノープスの俗称です。ロマンを感じますね。