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BJYの備忘録

千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 UHFが好きで、主に九十九里エリアでお手軽移動運用中。 ※blogというより備忘録なので、日記になってません(笑)

第101話:80m DXCCを目指して



  桜ではありませんが、庭木のサクランボが開花しました。先週撮影。

2025年の抱負は、年始の時点で未だおぼろげだったのですが、
タイトル通り、「80m DXCC」を、今年の大本命に掲げることにしました。

昨年までに、40m~10mの7バンドで各々DXCC100(いずれもCFM)を達成し、
11月にはBandMIXのDXCC200(CFM)も達成して一段落しましたので、
今年以降は次の目標としてBandMIXのDXCC250を考えていたのですが、

昨年12月、ジャングル状態になっていた我が家の雑木を、近隣のご協力により
一斉伐採して頂けることになり、その結果、ANT設置環境が劇的に変化しました!

このblogの最初の方でご紹介した通り、我が家の裏庭は高さ10m以上の竹林と
雑木林に覆われており、無線のANTはすべてこの場所に設置しておりました。
その時の様子が下の写真です。


当初はUHF、しかも移動運用オンリーで、HFのANTは全く上げて
いなかったのですが、コロナ禍をきっかけにHFの固定運用を始め、
雑木林を迂回するようにして、ダイポールを張っておりました。
この状態で何とか電波を出していたのですが、次第に限界を感じて
雑木林の環境はそのままに、ANTを色々制作して実験を重ね、
飛びの改良に努めてきました。(ダイポール、ロングワイヤー、
G5RV、ZS6BKW、ツェップ、BJYspecial、デルタループ、 etc.)

ちなみに、この雑木林の向こう側がAF方面で、ANTは雑木林の手前側に
設置しておりましたので、2年くらい前に行われたロシアのDXチームに
よるアフリカのDXペディションは信号が弱く、全く手が出ませんでした。

竹林の方は毎年自分で伐採整理しているのですが、雑木林の方は太すぎて
手に負えず、年々鬱蒼として野菜畑の日照にも影響が出ていました。
今回の一斉伐採で、360度視界が開けて、本当に空が広くなりました。
雑木林の高さを超す目的で設置した、苦肉の策のルーフタワーも一旦撤去し、
まっさらな状態で2025年の新年を迎えました。


何も無い、真っ青な空をしばらく眺めながら、想ったこと。

  何か新しいアンテナを作って、実験してみたい

  そうだ、数年前に途中で断念した3.5MHzを、もう一度やってみよう

  昔では到底考えが及ばなかった、夢の世界、5B-DXCCに挑戦してみよう

実のところ、3.5MHz(80m)のANTは、数年前に1/2波長のロングワイヤーを
12mHに設置したのですが、思うようにDXが伸びず、途中で挫折していたのです。
この時の実感は、一言でいえば「80mは他のバンドとは格が違い過ぎる」でした。
南米は何とかなるものの、EUやAFに対しては、とにかく信号が弱すぎて、
呼べるレベルにない、たまに強い局が居ても全く相手にされない、
キロワットをはるかに超える局だけがQSOしている、というものでした。

この状況下で、DXCCは31から伸びず、80mのDXCC100は自分にとっては
ライフワーク(生涯の目標)だと考えていたのです。
でも、広くなった空を見上げている今、「もう一度DXCCに挑戦してみたい」
というファイトが湧いてきました。

まずはアンテナの再検討です。過去の経験から、12mHの1/2波長ワイヤーで
あっても、電流腹の部分に高さがないとDXには通用しないと感じましたので、
今回はこの点を反省して、アンテナを更に大きく、高さが均一になるようにしました。
最終的な検討結果は、長さ84m(1λ)の長方形ループを横長に設置、高さは11mH、
ループの高さを揃えて、8の字ビームがEU方面に向くようにワイヤーを張り、
給電部はループの角下で50Ωの同軸ケーブルで直に給電する方式としました。

ワイヤーを張るためのポールは、グラスファイバー製の10m物(W-GR 1000H)が
手元に3本ありましたので、これの先端に別のポールを1mほど挿入延長し、各々
11mを確保しました。このポールはいずれも中古品で購入しておいた物です。

このポールを、庭の北、南、西に設置し、ポール間にワイヤーを張ることで、
上から見た形が「く」の字、8の字ビームがEU方面になるようにしました。
(本当は北東-南西に張るのがベストですが、敷地の関係で真っすぐに張れず、
このような形になりました)

   「く」の字に張ったワイヤー、上エレメントの高さは11mH

ワイヤー長は、横方向が34m×2、縦方向が8m×2で、合計84mです。
最初、デルタループ同様と考えて、全長を1.03λ(86m)で設置したのですが、
中心周波数が3.5MHzのはるか下になってしまい、切り詰めて大体84mで
3.57MHzになりました。デルタループと違い、四角ループの場合は長さが
1λちょうどで良いようです。(以前50MHzで製作した時も同じだった)

四角ループといっても、かなり押し潰された格好なので、どちらかというと
フォールデットダイポールに近く、ループの横方向の中央から給電すると、
インピーダンスは200Ω前後になると推察されます。一方ループの縦方向の
中央から給電すると、インピーダンスは50Ωよりはるかに低い値になります。
ならば、四角の角に給電すれば、50Ω近くになると思いますがどうでしょう?
今回はこの点も興味があったので実験してみました。

実験の結果、この四角ループの「角」給電は、思い通り、50Ωの同軸ケーブルで
低SWRになりました。(ANT直下で計測:3.55MHzで SWR1.1)
角給電なので斜め偏波になりますが、3.5MHzは100%電離層反射なので通信には
問題ありません。電流腹はこの部分と、対角の部分になります。
 
   給電部の様子。3D2Vを直にエレメントに接続している

   ANT直下で3.55MHz=SWR1.1

こうして出来上がったANTを、早速実践で使用してみました。

(次回に続く)

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プロフィール

HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。

更新記録(2023-1005)
・My HF DX statusを詳細化しました。

My HF DX status (2021-0101 to 2025-0413) (FT8)
WAC
  160m : remain SA, AF
  80m : remain AF (Cfm)
  80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
  mixed : 39/40
  160m : 14/
  80m : 28/
  40m : 38/
  30m : 37/
  20m : 36/
  17m : 38/
  15m : 37/
  12m : 36/
  10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
  mixed : 50/50
  160m : 7/
  80m : 30/
  40m : 47/48
  30m : 46/46
  20m : 49/49
  17m : 50/50
  15m : 50/50
  12m : 50/50
  10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
  mixed : 205/227
  160m : 13/14
  80m : 79/92
  40m : 138/156
  30m : 131/148
  20m : 123/142
  17m : 137/157
  15m : 146/165
  12m : 121/143
  10m : 138/157

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