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BJYの備忘録

千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 以前は九十九里エリアでお手軽移動運用がメインでした(UHF)。 コロナ禍以降は固定運用がメイン(HF)。 実家(東京八王子市)からも時々QRVしています。

第9話:市販のロータリーSWを用いたANT切替器の実験

アマチュア無線を長年やっていると、だんだん無線機やアンテナが増えてきます。
無線機1台1台に別々のアンテナを接続できれば理想的ですが、実際にはそうもいかず
1台の無線機で別々のアンテナを使う、逆に1本のアンテナで別々の無線機を使う、
というケースがほとんどだと思います。

こんな時に活躍するのが、同軸切替器というものですが、メーカー品は高価で
しかも2接点以上の物は入手が難しくなってきています。

今回、同軸切替器に依らず、ごく普通のロータリーSWを用いて、ANT切替器として
使えるかどうかを簡易実験してみました。


使用したのは、アルプスSRRM-M26という2回路6接点のもので、周波数は144MHzと
しました。経験的な理由から、430MHz以上の高周波は完全な同軸構造でないと
使い物にならず、144MHzであれば素人工作のレベルでも何とかなると考えたからです。

結果、144MHzの小電力であれば、切替器として問題なく使えることがわかりました。
(同軸構造ではないので、一応、単なる切替器としておきます)
但し、今回実験したRIGは5Wなので、これ以上の送信出力に耐えるかどうかは不明です。



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第8話:ゾロ目

今年も早や12月。

先月中旬から急に仕事が忙しくなり、ブログの更新が滞ってしまい・・・
書きたいネタは沢山あれど、頭の中で整理が追い付かないので、まずは一息。


今朝、勤務先の駐車場で、エンジンを止める前にふと目にしたのが下の画像

 

もうすぐ大台だなぁ、とは感じていたのですが、まさに絶妙のタイミング!
まさかTRIPメータまでゾロ目になるとは思っていませんでした。

で、帰路は晴れてこの通り



明日は何かいいコトあるかも。

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第7話:東総への想い ーユカをよぶ海ー

それは、遡ること50数年前、1冊の本がきっかけでした。

小学校の入学直後のことだったと思います。
姉が持っていた、「ユカをよぶ海」という漫画の単行本を見せてもらいました。
当時はまだ漢字が読めませんから、姉に読んで聞かせてもらったのかもしれません。

その中に、なぜか不思議に、最後の1シーンだけが印象的に、ずっと頭の中に
記憶として残っていました。
それは、主人公のユカという女の子が、最後にお父さんと暮らした、海辺の崖の上の家。
これを読んだ当時は、それがどこなのかも知らず、ただ漠然と、脳裏に焼き付いていました。

そして社会人になり、慌ただしい毎日を過ごすようになった頃、ふと、この漫画をもう一度
読みたくなって、古本屋で全4巻を購入しました。

第4巻の最後のページ・・・、そこには、まさしく幼い頃に見た、あの1シーンがありました。
物語の場所は、千葉県の飯岡ということも初めて分かりました。

地図で調べてみると、千葉の東、銚子にほど近い所らしいです。
どんな処だろう・・・と、段々行って見てみたくなりました。

そして10年ほど前の6月、勤務先の引っ越しで4日ほど予定外の休みが貰えることになり、
家族からのOKも得て、思い切ってかの地に出かける事にしました。

東関東道を一路東へ、途中、冨里で降りて休憩した後、そのまま更に東へ、、、
着いたのは、匝瑳市の野手浜という所でした。
ここで、しばらくの間、九十九里浜を見ながら好きな無線を楽しんだ後、目指す刑部岬へ。

県道30号線を北上し、飯岡町にさしかかった時でした。
夕刻だったのと、少し霧がかっていたこともありますが、
突然眼前に現れたのは、黒い大きな陰影の切り立った崖!
これが、刑部岬との初めての出会いでした。

後でわかったことなのですが、
旭市内から飯岡バイパス経由で来る分には、特に変哲がない感じの岬なのですが、
海沿いの道を北上して見える岬は、実物以上に大きく感じ、一種の威圧感があります。

こうして、何回もこの地を訪れるようになり、観光地化されていない素朴な静かさが
自分の肌に合うと感じ、ついにこの地に近い場所に住処を構える事にしました。


「ユカをよぶ海」の背景

この漫画は、ちばてつや氏が昭和34年(*)に描いた作品で、飯岡町が物語の舞台になっています。
当時、若い漫画家の多くが少女漫画を手掛けており、この作品もその中の1つになります。
ちばてつや氏は、父方の故郷である飯岡に1年ほど住まわれていたそうですが、この作品では
その短い期間とは裏腹に、郷土愛とも思えるくらいに飯岡の事が描かれています。
飯岡灯台、海っ子山っこ、総武本線のトンネル・・・具体的な地名は書かれていませんが、
読めばすぐにここだと分かる所ばかりです。
また、描写のところどころで、銚子、旭、猿田などの地名が見えます。これを郷土愛と呼ばず
して何と呼ぶのでしょう。
ちば氏自身も、「ユカをよぶ海」は思い入れのある作品です、と語っておられます。


ユカをよぶ海(虫プロ)


飯岡駅


トラックに「銚子」の文字


飯岡、猿田、旭


刑部岬(と思われる)ユカがお父さんと暮らした所

(*)昭和34年の間違いでした。訂正しました。

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第6話:ヘンテナとフォークヘンテナ

「ヘンテナ」という名前のアンテナをご存じでしょうか?
1970年代に、FCZ研究所のJH1FCZ局が所属する相模クラブで、一人の中学生ハム局の考案から
開発が始まったアンテナと聞いています。

その後、ネーミングの怪しさから一般誌にはあまり紹介されませんでしたが、50MHzを中心に
アクティブな若いハム局からは支持されて、現在に至っています。

メーカー市販品は現在ありませんが、単純な構造で自作も簡単に出来ますので、今回ここで
取り上げてみたいと思います。
あわせて、このアンテナの変形である「フォークヘンテナ」もご紹介します。


■ヘンテナ(基本形)

このアンテナの基本形は、次のような形をしています。


文献によると、最初は正方形のクワッドを上下2つにしたものを、SWRを下げるために
試行錯誤して変形したところ、この形に落ち着いたとのことです。

特徴的なのは、給電部のエレメントをスライドしてSWRを下げるやりかたです。
この方法がユニークなので、「変なアンテナ」→「ヘンテナ」という名称になったようです。

今では、このアンテナが、単体でDP比で数dbのゲインがあることが立証されています。
50MHzでは水平偏波で縦3mと、ちょっと大きめになりますが、スペース的に八木が上げる
のが難しいちょっとした移動などで重宝します。

給電点の同軸ケーブルとのマッチングは、1:1のバズーカーマッチが良く知られていますが、
私のズボラなやりかた(同軸ケーブルの直接給電)でも何ら問題なく使えます。

紹介記事などではしばしば横幅がλ/6と紹介されていますが、実際にはもう少し幅狭の0.147λで
設計すると、簡単に50ΩでSWRが下がります。


■フォークヘンテナ

ヘンテナの縦エレメントを下半分だけにしたユニークなアンテナで、フォークのような形を
していることからネーミングになったようです。

ループアンテナとしてのゲインは失われますが、それでもダイポールと同等のゲインがあり、
8の字指向性もなくなりますので、八方美人のようなアンテナだと言われています。

50MHzでは横1m、縦1.5mですので、3mのダイポールよりずっとコンパクトになります。


■ベントフォークアンテナ

最後にご紹介するのは、小さいフォークヘンテナをさらに折り曲げて最小の大きさにした、
究極のコンパクトアンテナです。


大きさは、50Mhzで横1m×縦1m、スクエアローよりもちょっとだけ大きいだけのサイズです。
が、実感はスクエアローに比べてDPに近いゲインがあります。
144や430では製作しても実用性はないと考えますが、50MHz以下のバンドではコンパクトな
サイズでメリットがあると思います。

アパマンハムだった頃、ベランダにモービルホイップとこのアンテナを並べて比較したことが
ありますが、その差は歴然でした。

欠点は、SWRの整合範囲が狭く、調整がクリチカルな事ですが、これだけ小さいアンテナ
ですから、やむを得ないのかも知れません。

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第5話:逆Lには指向性がある!? 逆L~そしてT型に

私は普段、HFローバンドの運用にはロングワイヤー、いわゆる逆Lを好んで使用しています。
何と言ってもお手軽で、適当な長さのワイヤーを張ってATUでチューニングを取れば、一瞬で
好きな周波数にでることができますので、移動向きのアンテナといえます。

このアンテナ、一般的なANTハンドブックなどではバーチカルと同様の無指向性と
書かれていますが、これまでに実際に使ってみた経験では明らかに指向性があると感じます。

以下は、これまでに使用した感想をまとめたものです。(長文で失礼します)


■最初は逆L
まず最初に張ったのが、3.5と7の共用で20m長の逆Lです。これは、垂直部が7m、
残りの水平部を南側に展開しましたが、7MHz(λ/2)はそれほど指向性を感じず、
国内では九州以外はまんべんなく飛んでいる感じでした。
しかし3.5MHz(λ/4)では飛び方に顕著に地域差がありました。

JA8方面はフルサイズのDPの局と同等の飛びで、相手局からもロングワイヤーとは
思えない信号とのコメントを多くいただきました。これに対して、JA3以西の局は
距離に比例して信号が弱くなる感じで、印象的だったのは広島県に移動中の局を
聞いた時、1エリアから多数CALLしてみな59のレポートを送っているのですが、
私には蚊の鳴くような信号しか聞こえなかったことです。またJA6方面はそもそも
信号自体が聞こえず、3.5MHzのアクティビティが無いものと思っておりました。

そんな折、ネットで逆L ANTの検索をしていましたら、何局かのblogで当方と同じような
経験をしている方の記事を見つけ、「横に展開したワイヤーの先端から給電点の方向に
向かって指向性が出る」ということで、今までの謎が全て納得してしまいました。

それからは、3.5MHzで何とか西方面にも飛ばすために、試行錯誤してみました。

■フルサイズDP
・・・さすがにフルサイズ。西方面の局も強力になり、指向性は感じなくなりましたが、
敷地の関係でこのANTを張ると他のバンドが出られなくなるので、1シーズンで降ろしました。

■1.9/3.5/7の3バンドトラップDP
(トラップは同軸ケーブルだけを使用 ※これは別の機会にご紹介します)
・・・3.5MHzは全長32mになり、80%の短縮率になりましたが、JA全国に均一に飛んでいる
様子で、ストレスは感じませんでした。7MHzはフルサイズで問題なし。唯一1.9MHzは
ワイヤ先端が近隣宅に接近していたせいもあると思いますが、常時S7~9のノイズで
全く使い物にならず、飛びもNGで、運用を断念しました。

■逆L(垂直部7m、水平部16m)
・・・DPの経験より、1.9MHzは水平系のANTでは給電点が低いと打ち上げ角が真上に
なってしまうと判断し、再び逆Lを貼り直し、前回より少し水平部を長くして全長23mと
しました。結果は1.9MHzが何とか運用できるレベルになり、JA6を除く全エリアとQSO
できました。ノイズもかなり軽減され、RST539の信号も受信可能になりました。しかし
指向性に関しては3.5とほぼ同様で、JA8とは599でQSOできますがJA4,5は弱く、改善の
必要性を迫られました。

■T型(垂直部7m、水平部32m)
・・・大昔のANT教科書に「T型」というのがあったのを思い出し、逆Lの水平エレメントを
反対側に伸ばしたのと同じ構造なので、もしかしたら指向性が改善されるかも?との
想いで、早速試してみました。結果、これが大成功!3.5MHz、1.9MHzともに地域差は
改善され、1.9MHzではJA6の移動局ともQSOできるようになりました。試しにKCJのTOP
BAND CONTESTに出てみたところ、AJDは勿論、QRP5Wの移動局とも多数QSOでき、
満足できる結果になりました。

ちなみに、私のANT展開は完全なT型にはなっておらず、上からみて南方向と
北西方向に水平エレメントを展開した「V型」になっておりますが、以前の南方向だけに
エレメントを展開していた頃に比べて、西方面の飛びが明らかに改善された印象です。
このANTは残念ながら今年の春一番の風で損壊してしまいましたが、また今秋に上げて
みたいと思っています。

なお、水平エレメントの先端は全て、釣り竿ロッド(地上高5.5m)に取り付けました。
逆L、T型のカウンターポイズは8m~10mのビニール線2本を適当に這わせたものです。
ATUはICOMのAH-3で、1.9MHzでも快適にチューニングが取れています。

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プロフィール

HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。

My HF DX status (2021-0101 to 2025-0506) (FT8)
WAC
  160m : remain SA, AF
  80m : remain AF (Cfm)
  80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
  mixed : 39/40
  160m : 14/
  80m : 28/
  40m : 38/
  30m : 37/
  20m : 36/
  17m : 38/
  15m : 37/
  12m : 36/
  10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
  mixed : 50/50
  160m : 7/
  80m : 30/
  40m : 47/48
  30m : 46/46
  20m : 49/49
  17m : 50/50
  15m : 50/50
  12m : 50/50
  10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
  mixed : 205/231
  160m : 13/14
  80m : 81/93
  40m : 139/156
  30m : 131/151
  20m : 124/144
  17m : 138/157
  15m : 147/167
  12m : 122/143
  10m : 139/157

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