BJYの備忘録
千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 以前は九十九里エリアでお手軽移動運用がメインでした(UHF)。 コロナ禍以降は固定運用がメイン(HF)。 実家(東京八王子市)からも時々QRVしています。
第121話:3.5MHzのループANTが7~28MHzでインド洋AFと相性がいい
これはもう言い切ってしまっても良いと思いますが、
3.5MHz用に製作した全長84mのループANTが
基本波動作(3.5MHz)ではループの正面方向(北西/南東)に強く、
ループのサイド方向(北東/南西)は全然ダメなのに対し、
高調波動作の7/10/14/18/21/24/28MHzでは、3.5MHzとは逆に
サイド方向にあるインド洋アフリカの島々に良く飛びます。
半面、正面方向のヨーロッパにはやや弱いようです。
今年の正月以降、このANTだけでHF各バンドを運用して、
当初は3.5MHz以外は飛びに期待できないだろうと思い、
アクティビティが低かったのですが、21MHzでZS8Wとの
QSOに成功して以来、もしかしたら意外とイケるのかも?と、
3.5MHzの時間帯以外は、積極的に他のバンドにも出てみる
ようにしたところ、段々このANTの特性が掴めてきました。
その結果は以下の通りです。
・インド洋アフリカ・・・7~28全バンドで良好
・アフリカ中南部・・・7~28全バンドで良好
・ヨーロッパ・北米東部・・・7~28全バンドでやや弱い
・北米中西部・中米・・・7~28全バンドでやや弱い
・カリブ方面・・・7~28全バンドで弱い
・南米・・・7~28全バンドで普通
・アジア・オセアニア・・・7~28全バンドで普通
北米方面が全体的に弱いのは、ANTの張り方が真っ直ぐでない
のが原因かと思われますが、他の地域に関しては、全バンドで
ほぼ同じような傾向が体感できます。
アンテナハンドブック等の参考書を見ると、λ/2のダイポールに
整数倍の周波数を乗せた時のビームパターンが図示されていますが
基本波の周波数以外は、λ/2ダイポールの特徴的な8の字パターンが
崩れて、どの周波数も横方向のビームが強く出ていることが
わかります。
 
MMANA(アンテナシミュレータ)で、3.5MHz用のDPに7~28MHz(WARC含む)を
乗せてみた時の水平輻射パターン。リアルグランド(地上高7m)として計算
尤もこれはANTを理想空間に上げた場合の話なので、
実際には私のようにλ/2ダイポールではなく長方形ループANTで、
なおかつANTを低く設置した場合はビームパターンが鈍り、
ビームの谷に相当する方向にも多少電波が出ていると推察されます。
以前の記事で、このANTに10MHzが良く乗るという話を書きましたが、
10MHz以外のWARCバンドでも、
18MHz・・・3.5MHzの5倍に近い
24.9MHz・・・3.5MHzの7倍に近い
ので、3.5MHzのANTが1本あれば、λ/2のダイポールと比較して
方向により多少苦手方向があるものの、WARCバンドを含めた
HFの全バンドの運用が可能になります。
ループANTの利点は、ループのどのポイントから給電しても、
極端なハイインピーダンスにならないので、ANTチューナーに
とって負担が軽いことです。(フォールデッドダイポールのような
つぶれたループの場合は別) この点はダイポールやツェップより
有利です。実際に私の場合は手動ANTチューナー(MFJ-962D)を
使ってこのANTに各バンドを乗せていますが、2つのバリコンと
ローラーインダクタを所定の位置にセットすれば、どのバンドも
気持ちよくストンとSWRが下がります。
こうして7~28MHzを半年以上運用した実績は、確かに参考書に
載っている特性とほぼ一致する結果となりました。
特に、タイトルに示したように、インド洋のアフリカの島々
(モーリシャス、ロドリゲス島、レユニオン島、etc.)に関しては
どのバンドも応答率が良いので、最近はこれらのカントリーの
局がカスカスの信号で受信した場合でも、QSO出来る予感がして
積極的に呼ぶようにしています。
プロフィール
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-0918) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 28/
40m : 38/
30m : 37/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 50/50
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 209/235
160m : 13/14
80m : 85/96
40m : 142/159
30m : 134/156
20m : 138/164
17m : 138/159
15m : 152/169
12m : 124/147
10m : 140/159
 
  