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BJYの備忘録

千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 以前は九十九里エリアでお手軽移動運用がメインでした(UHF)。 コロナ禍以降は固定運用がメイン(HF)。 実家(東京八王子市)からも時々QRVしています。

第112話:CalKeyerをリレーキーイング&セミブレークイン化 (外付け汎用アダプタ)

先日の記事で、DK-210のリレーキーイング&セミブレークイン化をご紹介しましたが、
このキーヤーは大きいため、山に移動するスタイルで使うにはちょっと大げさ過ぎます。

そこで、フィールドで使えるエレキーとして、以前移動運用で使っていた
CalKeyer (キャリブレーション)が手持ちにありましたので、今回はこのキーヤーを
リレーキーイング&セミブレークイン化することを考えてみます。

キャリブレーションからキットで販売されていたCalKeyer。
現在はバージョンUP版が発売されているようです。

前回のDK-210とは違って、このキーヤーは省電力設計になっているため
キー出力にリレーをドライブする能力はありません。
ですので、今回製作する物は、リレーキーイングの為のドライブ回路を追加します。
また、外付けの汎用アダプタ型としましたので、Calkeyerに限らず様々なエレキーに使えます。

<製作:#1>
リレーは、手持ち部品の都合で9V用の物となりましたが、
Calkeyerと一緒に使うのであれば、5V用のリレーが良いと思います。
回路図は下図の通りです。
(回路図は後日UPします)

基板も手持ちの一番小さいサイズで間に合いました。
 

一昔前のHFハンディ機、ミズホ通信の”ピコ15”に繋いでテスト。



テストの結果、動作自体は上手く行きましたが、キーダウン時に185mAの電流が
流れるため、006P乾電池(9V)だとちょっと心細いところです。
そこで次のステップとして、これを消費電流を抑えるように設計変更します。

<製作:#2>
#1では、一般的な汎用リレーを用いましたが、#2では「リードリレー」を
試してみます。
リードリレーは、接点機構にリードスイッチを用いていることに由来し、
メカニカルリレーに比べ、接点の塵埃や有機ガス等の外部影響を受けにくく、
接点寿命が長い(1億回以上)、接点動作時間が短い(1ms以内)、
動作電流が少ない(10mA程度)などの利点があります。
但し接点耐電力が高い物は高価なので、一般的に入手できるものは小信号用です。
今回使用したリードリレーは、秋月電子で購入した「SS1A05」という5Vの物で、
5個で¥280(購入当時)と安価です。

では早速製作してみましょう。
#1からの変更点は、単にリレーを替えただけで、他の部品や定数は#1のままです。
今回は実験の都合で1枚基板とせず、リレーキーイング用とセミブレークイン用に
分けて別々の基板に組みました。


リレーキーイング部。黒色の長い部品がリードリレー

セミプレークイン部。黒色の長い部品がリードリレー

再びピコ15に繋いでテスト。いい感じです

テストの結果、全体の消費電流は20mAになり、省電力化に成功しました。
電源が5Vなので006P乾電池からレギュレータで5Vに降圧する必要が
ありますが、100mA未満なので3端子レギュレータは78L05で十分です。
これであれば、電池の消耗を気にせずに運用ができます。
ピコ15に繋いで、リレーキーイングもセミブレークインも快調に動作し、
これでいちいち”スタンバイSWを押してからキーを叩く”操作から解放され、
イージーなCW運用が可能になりました。

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第111話:UFO-001(HI-MOUND) 現役復帰

私のお気に入りだった、
パドル一体型のエレキー(HI-MOUND UFO-001)
先日の記事でも触れましたが、
数年前から段々と調子が悪くなり、
デタラメな符号しか出なくなってしまったので、
その後はジャンク箱にお蔵入りのままになっておりました。



最近、別のエレキー(DAIWA DK-210)を入手して、
リレーキーイング方式に改造したのをきっかけに
あのUFO-001のカチカチ音が懐かしくなり、
何とか修復できないだろうかと、ネットで資料を漁りました。

回路図は見つかりませんでしたが、取説を見ると、
ACアダプタからのDC13.8Vを、内部のニッカド電池(4.8V)に
充電して、これをロジック回路の電源にしている様子で、
不調の原因はニッカド電池の劣化による電圧不足と判断、
早速開腹してみました。

ニッカド電池は金属ケースに収められていて、
ケースが硬く固定されていて、取り出せない状態。
仕方がないので、電池への結線をカットし、外部から直接
安定化したDC5Vを供給するようにしました。
通電してみたところ、
・長点は不安定ながら出るが、短点が全く出ない
 (出ることもあるがタイミングがデタラメ)
・POWER ON/OFF動作で酷いチャタリング
・SideToneの音が濁っている、VRも酷いガリ
と、接触不良も含めて色々ありそうです。

途中経過は省略しますが、短点に関しては配線が切れていて、
別の場所に接触していたのが原因、POWER ON/OFFと
SideToneに関しては、各々のSWとVRをリレークリーナーで
洗浄して、動作が安定するようになりました。
AVR基板の電解コンデンサも交換しましたが、こちらは
直接の原因ではなかったようです。

とりあえず、外部電源専用ですが、現役復帰を果たしました。
当面は移動運用する予定も無いので、固定で使ってみようと思います。


開腹したところ。一番左にあるのは高耐圧のリードリレー

見たことが無いタイプのリレーです

ハイモンドのパドル、この感触が大好きです

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第106話:DK-210(エレキー)にセミブレークイン回路を追加

前回、DK-210にリレーキーイング回路を組み込みましたが、
ついでなので、セミブレークイン回路も組み込んでみました。

CWの「ブレークイン」というのは、電鍵を叩いたら自動的に送信機が
送信状態になる機能のことで、現代のリグには必ず入っている機能なので、
あえて必要ではないのですが、前回テストで使った6m機(TR-5200)などは、
CWで送信する時に手動で「SEND」SWをONにして送信状態にしてから
電鍵を叩いてCW電波を出す、というやり方で、この時代のリグとしては
これが一般的なやりかたでした。
特に6m機はその傾向が強かったと思います。
(オールモード機のTS-600でさえ、ブレークイン機能はオプションでした)

というわけで、今回の目的は、DK-210を"ブレークイン機能が無い"昔のリグに
繋いで、リグの内部改造なしにブレークインを実現させる、というものです。

実際の回路は下図になります。

  

左側の部分は前回のリレーキーイング回路のままで、
赤枠で囲んだ部分が今回追加したセミブレークイン回路です。
左側のリレーで接点がONすると、右側のリレーの接点もONになり、
この接点をリグのPTTに接続すると、リグが送信状態になります。
さらに左側のリレーがON→OFFになると、2SA1015の後のCRで構成された
遅延回路が働き、少し遅れてから右側のリレー接点がOFFになります。
この遅延時間内に左側のリレーが再びONになると右側のリレーはOFFに
ならないので、結果、CW符号が途切れることなく送信状態が継続します。
これがセミブレークインです。

ちなみに昔のSSB機では「VOX」と言って、SSBでマイクのPTTを押さずに
音声だけで送信状態にさせる機能がありましたが、CWのセミブレークインも
このSSBのVOX回路を共用していました。
(キーを叩く→SIDETONE発生→VOX入力)

DK-210でもSIDETONEがありますが、今回はSIDETONEを利用したVOXにはせず、
もっと簡単な方法でブレークインを実現しました。
回路自体は、「FB News」のJO2ASQ局の記事を参考にさせていただきました。

今回改造したDK-210の内部写真 (今回は空中配線にせず基板に配置)
  

DK-210の背面(前回のKEY出力に、PTT出力を追加)
  


改造後、再びTR-5200に繋いでテスト。
(動画ではないので分かりにくいが、SEND-SWがRECのままでCW電波が出ている)
DK-210のリレーが2段になったので、符号が頭切れにならないかどうか心配したのですが、
全く問題ありませんでした。
  

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第105話:DK-210(エレキー)をリレーキーイング化

自分は、昔からハイモンドのUFO-001というエレキーを使って
真空管式のリグでCWに出ていたのですが、ここ数年エレキーの
調子が悪くなり、符号がちゃんと出なくなってしまいました。

その後は、エレキー内蔵のリグで出ていたので特に不便は無かったのですが、
やはり汎用の外付けエレキーが1つ欲しいなと思うようになりました。

最近、ダイワのDK-210というエレキーを入手し、自分の感覚にぴったりで、
キー出力端子も2系統(一般的な+端子とブロックバイアス用の-端子)
出ているのでとても便利なのですが、昔の送信機はメーカーによって
キーイング回路がバラバラなので、リグを替える度にキーイング回路を確認して
いちいちDK-210の背面のプラグを抜き差しする必要があります。

DK-210
  
背面のキー出力端子
  

今回、この面倒を解消するため、現在の2系統のキー出力の他に、汎用の
リレーキーイング回路を追加することにします。
回路と言っても、リレーと数点の部品を追加するだけの簡単なものです。
単純な接点のON/OFFなので、普通の縦ぶれ電鍵を繋いだのと同じで、
送信機のキーイング回路を気にすることなく、汎用に使えます。

ジャンク箱を漁っていたら、オムロンのG6H-2というリレーが出てきましたので
今回はこれを使います。

G6H-2
    
G6H-2の内部回路
    

リレーがとても小さくて軽いので、基板を用いずに、DK-210の中に空中配線で組み込みました。
出力ケーブルは、背面にちょうど適当な穴が開いていましたので、ここから引き出しました。
リレーのカチカチ音もほとんど気になりません。

結線図
         
改造後の背面
  

最後に昔の6m機のTR-5200に繋いでテスト。いい感触でキーイング出来ました。
  

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第11話:プリアンプの増幅イメージ

最近、ローカル局より、プリアンプの増幅についての質問がありましたので、
この機会に、簡単ですが図解で説明したいと思います。


(図をクリックすると拡大表示します)

ここでは、上図のような一般的なシステム構成を考えてみます。

まず、プリアンプを入れない場合の信号の増幅イメージですが、

青色の部分が受信信号、それ以外が不要なノイズ成分を示しています。
この例では動作を分かりやすくするため、弱い受信信号を用いて説明します。

次に、プリアンプをアンテナ直下に入れた場合の増幅イメージを図示します。


最後に、プリアンプをリグの直後に入れた場合の増幅イメージを図示します。

プリアンプをトップ(ANT直下)に入れた場合と、ボトム(RIG直後)に入れた場合とでは、
まるっきり動作が異なることがご理解いただけると思います。

UHF帯のプリアンプでは、いかにノイズの中から弱い信号を浮き上がらせる事が
出来るかが重要なポイントとなります。(ノイズ自体を抑えることは困難なので、
受信信号が弱くなってしまう前にノイズを超える強い信号に増幅する、という考えです)

プリアンプをANT直下に入れる必要性とは、上記のような理由によるものです。

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プロフィール

HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。

My HF DX status (2021-0101 to 2025-0506) (FT8)
WAC
  160m : remain SA, AF
  80m : remain AF (Cfm)
  80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
  mixed : 39/40
  160m : 14/
  80m : 28/
  40m : 38/
  30m : 37/
  20m : 36/
  17m : 38/
  15m : 37/
  12m : 36/
  10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
  mixed : 50/50
  160m : 7/
  80m : 30/
  40m : 47/48
  30m : 46/46
  20m : 49/49
  17m : 50/50
  15m : 50/50
  12m : 50/50
  10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
  mixed : 205/231
  160m : 13/14
  80m : 81/93
  40m : 139/156
  30m : 131/151
  20m : 124/144
  17m : 138/157
  15m : 147/167
  12m : 122/143
  10m : 139/157

P R

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