BJYの備忘録
千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 以前は九十九里エリアでお手軽移動運用がメインでした(UHF)。 コロナ禍以降は固定運用がメイン(HF)。 実家(東京八王子市)からも時々QRVしています。
第45話:7MHz用ツェップANTの製作(古典タイプ、50Ω直接給電) その1
※2021.10.xx(過去の記録です)
製作のきっかけ
前回、台風でANTマストが折れてしまったお話しをしました。
そこで、ロングワイヤーANTは解体して、手持ちの材料で何か簡単に作れそうな
アンテナはないものだろうかと、本を読んで物色していました。
あれこれ考えずに咄嗟であれば、過去に何本も作ったダイポールで即決ですが、
同じANTを繰り返し作ってみても面白くありません。
色々見ているうちに、そういえばツエップANTはまだ一度も作ったことがないなぁ
と思い始め、このANTについて調べることにしました。
ツェップANT=正式にはツェッペリンANTと言い、昔ドイツの飛行船ツェッペリン号に
使われたANTに由来しています。
ダイポールがワイヤーの中央から給電するのに対して、ツェップではワイヤーの
片方の端から給電するため、ANTの支柱がダイポールより少なくて済む反面、
ツエップでは給電点が電圧給電(高インピーダンス)になるため、そのままでは
同軸ケーブルに接続することができず、平行フィーダー(ハシゴフィーダー)を
給電線に用いて、インピーダンス整合してから同軸ケーブルに接続する必要が
あります。
大昔、同軸ケーブルが高価だった時代のアマチュアは、ハシゴフィーダーを自作して
ツェップANTは盛んに使われました。しかし現代ではハシゴフィーダーの製作が
面倒がられ、これが理由でツエップANTを自作する人は多くありません。
一方で、ワイヤーの端にハシゴフィーダーの代わりに”整合回路”を入れて、直に
同軸ケーブルで給電するタイプのANTがメーカーから多く発売されて、今では
こちらの方が圧倒的多数になってしまいました。
ちなみに、このタイプのANTは”ツェップ”とは呼ばず、”ツェップライク”と呼んで
古典的な”ツェップ”ANTと区別しています。
ちなみに、古典的な”ツェップ”ANTでも、同軸ケーブルとの接続部分に整合回路が
入ることに変わりはないのですが、ツェップライクANTの場合はマッチング部分が
ANTと同じ高さにあるため、一旦上げてしまってからの調整は困難であるといえます。
ツェップは、手元に近い高さで調整が行えるのでこの点は有利です。
さて、今回は古典的な”ツェップ”にすることに決めたのですが、製作のネックとなる
(1)ハシゴフィーダーをどうするか、(2)整合回路をどうするか、の2点について
お話ししたいと思います。
(1)ハシゴフィーダーについて
”ツェップ”のこれまでの製作記事を見ると、フィーダーは300Ω~600Ωと幅があり、
一昔前はTVの300Ωフィーダーを利用した製作例が多かったようですが、今では
一般的ではありませんので、G5RV-ANTでも使われている450Ωとして自作します。
ハシゴフィーダーの自作については、昨年のG5RV-ANTやZA6BKW-ANTの記事で
ご紹介したとおり、フィーダーに使うワイヤー径と2線間の間隔さえ間違えなければ、
必ず成功しますので大丈夫です。
(2)整合回路について
アンテナ教本に載っている”ツェップ”の整合回路は殆ど同じで、ハシゴフィーダーを
λ/4の長さにする場合、下図に示す直列同調回路になります。
この3つのVCは、調整が済んでしまえば固定コンデンサに置き換えて良いのですが、
100W運用する為には耐電圧の大きい物でなければならず、手持ちの部品が有りません。
それに、コイルも含めて調整が大変そうで、とても”お手軽”には出来ません。
あれこれ悩んでいたところ、とあるVHF用のANT製作記事が目に止まりました。
”J型ANT”
今まで名前だけは知っていたものの、簡単な構造で比較的良く飛ぶ、程度の知識で、
特に気にせず素通りしていたANT。
実はこの”J型”ANTこそが、ツェップANTの別の姿だったことを初めて知りました。
下図をご覧ください。
1λ(λ/2×2)のワイヤーの、A-B間の中点(λ/4の位置)に交流(RF)を挿入します。
A-Bを折り曲げると、平行フィーダー(ハシゴフィーダー)になります。この部分は
電流の位相が互いに逆のため、電波は殆ど発射されません。(給電線となる)
残りのB-Cのワイヤが、アンテナとして動作します。これが”ツェップ”ANTです。
この、B-Cのワイヤを縦にすると・・・何と、”J型”ANTになります。
そして、実際のJ型ANTの製作では、LCを用いた特別な整合回路は使っていません。
同軸ケーブルの給電ポイントをスライドして、50Ωに整合させています!
ツェップとJ型、HFとVHFの違いはあるにせよ、動作原理が同じなのだから、
ツェップでも、この”同軸ケーブル直接給電”方式が出来るはず!
と期待が膨らみます。
ツェップアンテナの原理(出典:ワイヤーアンテナハンドブック)
J型アンテナの製作記事(出典:ワイヤーアンテナハンドブック)
この図ではTVフィーダーで給電しているが、同軸ケーブルで給電している記事も存在する
J型ANTの製作例を参考にした”同軸ケーブル直接給電”。果たして成功するかどうか
ー記事は続きますー 次回乞うご期待
製作のきっかけ
前回、台風でANTマストが折れてしまったお話しをしました。
そこで、ロングワイヤーANTは解体して、手持ちの材料で何か簡単に作れそうな
アンテナはないものだろうかと、本を読んで物色していました。
あれこれ考えずに咄嗟であれば、過去に何本も作ったダイポールで即決ですが、
同じANTを繰り返し作ってみても面白くありません。
色々見ているうちに、そういえばツエップANTはまだ一度も作ったことがないなぁ
と思い始め、このANTについて調べることにしました。
ツェップANT=正式にはツェッペリンANTと言い、昔ドイツの飛行船ツェッペリン号に
使われたANTに由来しています。
ダイポールがワイヤーの中央から給電するのに対して、ツェップではワイヤーの
片方の端から給電するため、ANTの支柱がダイポールより少なくて済む反面、
ツエップでは給電点が電圧給電(高インピーダンス)になるため、そのままでは
同軸ケーブルに接続することができず、平行フィーダー(ハシゴフィーダー)を
給電線に用いて、インピーダンス整合してから同軸ケーブルに接続する必要が
あります。
大昔、同軸ケーブルが高価だった時代のアマチュアは、ハシゴフィーダーを自作して
ツェップANTは盛んに使われました。しかし現代ではハシゴフィーダーの製作が
面倒がられ、これが理由でツエップANTを自作する人は多くありません。
一方で、ワイヤーの端にハシゴフィーダーの代わりに”整合回路”を入れて、直に
同軸ケーブルで給電するタイプのANTがメーカーから多く発売されて、今では
こちらの方が圧倒的多数になってしまいました。
ちなみに、このタイプのANTは”ツェップ”とは呼ばず、”ツェップライク”と呼んで
古典的な”ツェップ”ANTと区別しています。
ちなみに、古典的な”ツェップ”ANTでも、同軸ケーブルとの接続部分に整合回路が
入ることに変わりはないのですが、ツェップライクANTの場合はマッチング部分が
ANTと同じ高さにあるため、一旦上げてしまってからの調整は困難であるといえます。
ツェップは、手元に近い高さで調整が行えるのでこの点は有利です。
さて、今回は古典的な”ツェップ”にすることに決めたのですが、製作のネックとなる
(1)ハシゴフィーダーをどうするか、(2)整合回路をどうするか、の2点について
お話ししたいと思います。
(1)ハシゴフィーダーについて
”ツェップ”のこれまでの製作記事を見ると、フィーダーは300Ω~600Ωと幅があり、
一昔前はTVの300Ωフィーダーを利用した製作例が多かったようですが、今では
一般的ではありませんので、G5RV-ANTでも使われている450Ωとして自作します。
ハシゴフィーダーの自作については、昨年のG5RV-ANTやZA6BKW-ANTの記事で
ご紹介したとおり、フィーダーに使うワイヤー径と2線間の間隔さえ間違えなければ、
必ず成功しますので大丈夫です。
(2)整合回路について
アンテナ教本に載っている”ツェップ”の整合回路は殆ど同じで、ハシゴフィーダーを
λ/4の長さにする場合、下図に示す直列同調回路になります。
この3つのVCは、調整が済んでしまえば固定コンデンサに置き換えて良いのですが、
100W運用する為には耐電圧の大きい物でなければならず、手持ちの部品が有りません。
それに、コイルも含めて調整が大変そうで、とても”お手軽”には出来ません。
あれこれ悩んでいたところ、とあるVHF用のANT製作記事が目に止まりました。
”J型ANT”
今まで名前だけは知っていたものの、簡単な構造で比較的良く飛ぶ、程度の知識で、
特に気にせず素通りしていたANT。
実はこの”J型”ANTこそが、ツェップANTの別の姿だったことを初めて知りました。
下図をご覧ください。
1λ(λ/2×2)のワイヤーの、A-B間の中点(λ/4の位置)に交流(RF)を挿入します。
A-Bを折り曲げると、平行フィーダー(ハシゴフィーダー)になります。この部分は
電流の位相が互いに逆のため、電波は殆ど発射されません。(給電線となる)
残りのB-Cのワイヤが、アンテナとして動作します。これが”ツェップ”ANTです。
この、B-Cのワイヤを縦にすると・・・何と、”J型”ANTになります。
そして、実際のJ型ANTの製作では、LCを用いた特別な整合回路は使っていません。
同軸ケーブルの給電ポイントをスライドして、50Ωに整合させています!
ツェップとJ型、HFとVHFの違いはあるにせよ、動作原理が同じなのだから、
ツェップでも、この”同軸ケーブル直接給電”方式が出来るはず!
と期待が膨らみます。
ツェップアンテナの原理(出典:ワイヤーアンテナハンドブック)
J型アンテナの製作記事(出典:ワイヤーアンテナハンドブック)
この図ではTVフィーダーで給電しているが、同軸ケーブルで給電している記事も存在する
J型ANTの製作例を参考にした”同軸ケーブル直接給電”。果たして成功するかどうか
ー記事は続きますー 次回乞うご期待
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第44話:ANTマスト折れる(2021.9 過去の記録)
久しぶりの記事になります!
ここ数ヶ月、筆不精になってしまい、blogをサボってしまいました。申し訳ありません。
しばらくは過去の記録の記事ばかりになってしまいますが、ご了承ください。
2021年9月の事
その時は大した台風でもなかったのですが、42mのロングワイヤーANTのマストにしていた
グラスファイバー製のポールが、強風に煽られて”ポキ”っと折れてしまいました。
このマストは、割と古くから移動用として市販されていた長さ10mの伸縮ポールで、先端は
径が細いので私は8m分だけを利用していました。
1年以上の間、上げたままの状態でしたので、かなり風化していたと思います。
折れた部分は、私の予想に反して、ワイヤのテンションがかかる先端の方ではなくて、
途中(5mくらいの)、しかもポールの接続部分ではない所でした。
ちょっと意外な結果に驚いています。
縦方向に亀裂が入っているので、おそらくここから破損が広がったと思われますが、
であれば、竹が折れる時のように繊維を残してぐにゃっと曲がるような折れ方を予想して
いたのですが、この時は”むしり取る”ような感じで見事に割れてしまいました。
やはり、グラスファイバー製のポールは、上げっぱなしはダメと再認識したと同時に、
破損した場合の一例として、今後の参考にしたいと思います。
ここ数ヶ月、筆不精になってしまい、blogをサボってしまいました。申し訳ありません。
しばらくは過去の記録の記事ばかりになってしまいますが、ご了承ください。
2021年9月の事
その時は大した台風でもなかったのですが、42mのロングワイヤーANTのマストにしていた
グラスファイバー製のポールが、強風に煽られて”ポキ”っと折れてしまいました。
このマストは、割と古くから移動用として市販されていた長さ10mの伸縮ポールで、先端は
径が細いので私は8m分だけを利用していました。
1年以上の間、上げたままの状態でしたので、かなり風化していたと思います。
折れた部分は、私の予想に反して、ワイヤのテンションがかかる先端の方ではなくて、
途中(5mくらいの)、しかもポールの接続部分ではない所でした。
ちょっと意外な結果に驚いています。
縦方向に亀裂が入っているので、おそらくここから破損が広がったと思われますが、
であれば、竹が折れる時のように繊維を残してぐにゃっと曲がるような折れ方を予想して
いたのですが、この時は”むしり取る”ような感じで見事に割れてしまいました。
やはり、グラスファイバー製のポールは、上げっぱなしはダメと再認識したと同時に、
破損した場合の一例として、今後の参考にしたいと思います。
第43話:掲載予定の記事(無線ネタ)
今冬は例年になく寒いですね。
すでに立春を過ぎましたが、我が家の梅の木はまだ蕾が小さく、
昨年のような梅酒や梅干し作りはちょっと期待出来なさそうです。
さて、北京オリンピックも始まり、無線でも"BY1CRA/WO22"という
オリンピック特別記念局が連日QRVしてHFの空が賑わっています。
前回の記事でも書きましたが、昨年秋の台風の影響でANTマストが折れて
以来、まともなHFのANTを上げていなかったのですが、実は今冬の間も
寒さにめげずに(?)システムのグレードアップ化に向けて、ANT作りを中心に
いろいろ試行錯誤しておりました。
時系列に並べてみると、
・2021.09.xx アンテナマスト(釣竿)折れる
・2021.10.xx 7MHz用にツェップANTを製作
・2021.10.xx 1.8/3.5MHz用にロングワイヤー(逆L)ANTを仮設(5mH,32mL)
・2021.12.xx 上記ロングワイヤーANTのカウンターポイズを色々実験
・2022.01.xx 上記ロングワイヤーANTを少しグレードアップ(12mH,38mL)
・2022.01.xx 上記ロングワイヤーANTを1.8MHzに専用化
・2022.01.xx 7/14/28MHz用にウィンドムANTを製作
・2022.02.xx 28MHz用に細長デルタループANTを製作
・2022.02.xx TS-480HXでFT8(一部の周波数を200WでQRV)
・2022.02.xx KCJ Topband Contestに参加
・・・と、記事にしたい無線ネタが段々溜まってしまいました。
もちろん、これら全てのデータはしっかり残してありますので、
これから1つ1つ、記事にしてご紹介したいと思います。
それまで、少々お待ちくださいませ(汗)
すでに立春を過ぎましたが、我が家の梅の木はまだ蕾が小さく、
昨年のような梅酒や梅干し作りはちょっと期待出来なさそうです。
さて、北京オリンピックも始まり、無線でも"BY1CRA/WO22"という
オリンピック特別記念局が連日QRVしてHFの空が賑わっています。
前回の記事でも書きましたが、昨年秋の台風の影響でANTマストが折れて
以来、まともなHFのANTを上げていなかったのですが、実は今冬の間も
寒さにめげずに(?)システムのグレードアップ化に向けて、ANT作りを中心に
いろいろ試行錯誤しておりました。
時系列に並べてみると、
・2021.09.xx アンテナマスト(釣竿)折れる
・2021.10.xx 7MHz用にツェップANTを製作
・2021.10.xx 1.8/3.5MHz用にロングワイヤー(逆L)ANTを仮設(5mH,32mL)
・2021.12.xx 上記ロングワイヤーANTのカウンターポイズを色々実験
・2022.01.xx 上記ロングワイヤーANTを少しグレードアップ(12mH,38mL)
・2022.01.xx 上記ロングワイヤーANTを1.8MHzに専用化
・2022.01.xx 7/14/28MHz用にウィンドムANTを製作
・2022.02.xx 28MHz用に細長デルタループANTを製作
・2022.02.xx TS-480HXでFT8(一部の周波数を200WでQRV)
・2022.02.xx KCJ Topband Contestに参加
・・・と、記事にしたい無線ネタが段々溜まってしまいました。
もちろん、これら全てのデータはしっかり残してありますので、
これから1つ1つ、記事にしてご紹介したいと思います。
それまで、少々お待ちくださいませ(汗)
第42話:1年のシメは160mで米国本土と
昨年は、HFのFT8を始めたおかげで、交信局数が飛躍的に伸びました。
夏場までは月500~600局ペースで、このままいけば年間7000局もあるかも?
だったのですが、10月~12月は仕事やプライベートでほとんどQRVできず、
年間トータルは5600局ちょっとで終了しました。しかし過去の実績と比べれば
ダントツに変わりはなく、QSOだけでなくANT作りや実験も色々楽しんだり、
お金をかけずに充実したハムライフを満喫した1年でした。
さて、秋の強風でANTポールが折れて以来、臨時のロングワイヤーを上げただけの
仮設状態だったのですが、冬のコンディションも手伝って、ローバンドで遠方の
局がチラホラ聞こえてくるようになりました。
80m(3.5MHz)では、ヨーロッパやアフリカの局が、弱いながらも見えるようになり、
このうちEUロシアとフィンランドとの交信に成功しました。
160m(1.8MHz)では、アメリカ本土とEUロシアの局が見えるようになり、12/31の夜、
ようやくK7ZVとの交信に成功しました。
それにしても、私のRIGは100Wベアフット、ANTは地上高僅か5mのロングワイヤー。
こんな貧弱な設備で、よくローバンドDXができるものだと自分で感心します。
しかし、よくよく相手局の設備をQRZ.comで見てみると、BIG STATIONばかり!
特にANTの凄さに圧倒されます。これならQSOできることも確かに納得できます。
やはりローバンドでDXを狙うには、にわかな考えではNGで、アンテナシステムを
本気で考え直さないと次のステップには進めないようです。
これを今年の課題としたいと思います!
夏場までは月500~600局ペースで、このままいけば年間7000局もあるかも?
だったのですが、10月~12月は仕事やプライベートでほとんどQRVできず、
年間トータルは5600局ちょっとで終了しました。しかし過去の実績と比べれば
ダントツに変わりはなく、QSOだけでなくANT作りや実験も色々楽しんだり、
お金をかけずに充実したハムライフを満喫した1年でした。
さて、秋の強風でANTポールが折れて以来、臨時のロングワイヤーを上げただけの
仮設状態だったのですが、冬のコンディションも手伝って、ローバンドで遠方の
局がチラホラ聞こえてくるようになりました。
80m(3.5MHz)では、ヨーロッパやアフリカの局が、弱いながらも見えるようになり、
このうちEUロシアとフィンランドとの交信に成功しました。
160m(1.8MHz)では、アメリカ本土とEUロシアの局が見えるようになり、12/31の夜、
ようやくK7ZVとの交信に成功しました。
それにしても、私のRIGは100Wベアフット、ANTは地上高僅か5mのロングワイヤー。
こんな貧弱な設備で、よくローバンドDXができるものだと自分で感心します。
しかし、よくよく相手局の設備をQRZ.comで見てみると、BIG STATIONばかり!
特にANTの凄さに圧倒されます。これならQSOできることも確かに納得できます。
やはりローバンドでDXを狙うには、にわかな考えではNGで、アンテナシステムを
本気で考え直さないと次のステップには進めないようです。
これを今年の課題としたいと思います!
第41話:カノープス(南極老人星)が見頃です
この季節になると、私をワクワクさせる1つの楽しみがやってきます。
ーそれはー
カノープス(俗称:南極老人星)という星を見ること。
この星との初めての出会いは、第4話でお話しした通りですが、
改めてご紹介すると、この星は全天で2番目に明るい恒星で、
昔の名称でアルゴ座という、冬を代表する星座の一角にあり、
ただし高度がとても低く、南中時に東京でやっと2度の高さ。
つまり、地平線ギリギリの高さなので、よほど開けた場所で、
かつ好天に恵まれないと、見ることができないのです。
昔の中国の都西安では、滅多に見ることができないこの星を見ると
不老長寿になるとの伝説があり、縁起が良いとされました。
私も、この伝説を子供の頃に何かの本で読んだ記憶があり、
元々星を見るのが大好きだったこともあり、いつかはこの目で
この”縁起が良い星”を見てみたいと、ずっと思っていました。
そして10年前、夜明け前の刑部岬で初めてこの星を見て感動し、
ますますこの星に魅かれてしまいました。
それ以来、たびたび海岸を訪れては、この星を探し求め続け、
時には白く瞬き輝き、時には靄がかった赤く弱い光で、時には
全く見えない事もあり、その日その日の見え方を楽しむことが
自分の中でライフワークみたいな存在になってきました。
ただ、さすがに身体が縛れるような寒さの中、真冬の深夜に
海岸へ車を走らせるのは億劫になり、何とか海岸でなくても
家の近くで見れる場所はないものかと、何年前から散歩をして
ロケハンをしたところ、ありましたありました!
家から歩くこと数分、車道を脇に入った畑の中の歩道の一角。
南方向には民家が無く、遠くに低い丘があるだけの絶好の場所。
丘の中に一段窪んだ所があり、そこにカノープスが見えました!
以来、何回も来て”見える”ことを確信しましたので、私は勝手に
其処を”カノープス平”と命名しました(笑)
海や山や高台でなくても、普通の平地でカノープスが見えるのです。
これは私にとって意外な驚きでした。
ここ千葉県の北総地域は、東京とほぼ同じ緯度で、カノープスの
南中高度は、地平線から僅かに2度程度です。
一般的に高度2度だと、たとえ1等星でも、弱い光点になってしまうのが定説です。
にもかかわらず、ここではカノープスの光度は、2等星くらいの明るさで、
肉眼でもハッキリ、輝いて見ることができるのです。
定期観測をするうちに、おおいぬ座の南の空に雲がなく暗い夜は、
70%くらいの確率で見えることがわかりました。
この年末年始も、三夜見ることができました。
ここで、私がカノープスを見つける際に、実践している方法をご紹介したいと思います。
一般書には、おおいぬ座の「足」を手掛かりに、両足間を3等分して、
右側の足から1/3の線分をそのまま下に延長して探す方法が紹介されています。
私も最初のうちは、この方法を使っていました。
しかし、この方法だと、探し求める位置があいまいで、特に海岸で観測する場合
漁船の光と区別がつきにくく、本当にカノープスを見たのかどうか今一つ自信が持てません。
そこで、私は次の方法をお勧めします。
まず、おおいぬ座の足の下で、大きく横に傾いた「M」の字を模る星の並びを見つけます。
(これらは2等星~3等星ですが、真ん中の星は少し見えにくいかもしれません)
ちなみにこの「M」字は星座の並びではありません。
これらは、星座としては「とも座」と「ほ座」に属する星で、元々は「アルゴ座」として
呼ばれていた大星座です。カノープスも元々はアルゴ座の星で、現在は「りゅうこつ座」に属します。
この「M」字の右端を下に降ろすと、目的のカノープスにたどり着けます。
逆に、この「M」字が見えないと、カノープスを見つける確率はかなり低くなります。
下の図で、位置関係を確認してみてください。
正月上旬、関東では夜の11時半頃が見頃になります。しぶんぎ座流星群のついでに、
カノープスも見ることができたらラッキーですね。
ーそれはー
カノープス(俗称:南極老人星)という星を見ること。
この星との初めての出会いは、第4話でお話しした通りですが、
改めてご紹介すると、この星は全天で2番目に明るい恒星で、
昔の名称でアルゴ座という、冬を代表する星座の一角にあり、
ただし高度がとても低く、南中時に東京でやっと2度の高さ。
つまり、地平線ギリギリの高さなので、よほど開けた場所で、
かつ好天に恵まれないと、見ることができないのです。
昔の中国の都西安では、滅多に見ることができないこの星を見ると
不老長寿になるとの伝説があり、縁起が良いとされました。
私も、この伝説を子供の頃に何かの本で読んだ記憶があり、
元々星を見るのが大好きだったこともあり、いつかはこの目で
この”縁起が良い星”を見てみたいと、ずっと思っていました。
そして10年前、夜明け前の刑部岬で初めてこの星を見て感動し、
ますますこの星に魅かれてしまいました。
それ以来、たびたび海岸を訪れては、この星を探し求め続け、
時には白く瞬き輝き、時には靄がかった赤く弱い光で、時には
全く見えない事もあり、その日その日の見え方を楽しむことが
自分の中でライフワークみたいな存在になってきました。
ただ、さすがに身体が縛れるような寒さの中、真冬の深夜に
海岸へ車を走らせるのは億劫になり、何とか海岸でなくても
家の近くで見れる場所はないものかと、何年前から散歩をして
ロケハンをしたところ、ありましたありました!
家から歩くこと数分、車道を脇に入った畑の中の歩道の一角。
南方向には民家が無く、遠くに低い丘があるだけの絶好の場所。
丘の中に一段窪んだ所があり、そこにカノープスが見えました!
以来、何回も来て”見える”ことを確信しましたので、私は勝手に
其処を”カノープス平”と命名しました(笑)
海や山や高台でなくても、普通の平地でカノープスが見えるのです。
これは私にとって意外な驚きでした。
ここ千葉県の北総地域は、東京とほぼ同じ緯度で、カノープスの
南中高度は、地平線から僅かに2度程度です。
一般的に高度2度だと、たとえ1等星でも、弱い光点になってしまうのが定説です。
にもかかわらず、ここではカノープスの光度は、2等星くらいの明るさで、
肉眼でもハッキリ、輝いて見ることができるのです。
定期観測をするうちに、おおいぬ座の南の空に雲がなく暗い夜は、
70%くらいの確率で見えることがわかりました。
この年末年始も、三夜見ることができました。
ここで、私がカノープスを見つける際に、実践している方法をご紹介したいと思います。
一般書には、おおいぬ座の「足」を手掛かりに、両足間を3等分して、
右側の足から1/3の線分をそのまま下に延長して探す方法が紹介されています。
私も最初のうちは、この方法を使っていました。
しかし、この方法だと、探し求める位置があいまいで、特に海岸で観測する場合
漁船の光と区別がつきにくく、本当にカノープスを見たのかどうか今一つ自信が持てません。
そこで、私は次の方法をお勧めします。
まず、おおいぬ座の足の下で、大きく横に傾いた「M」の字を模る星の並びを見つけます。
(これらは2等星~3等星ですが、真ん中の星は少し見えにくいかもしれません)
ちなみにこの「M」字は星座の並びではありません。
これらは、星座としては「とも座」と「ほ座」に属する星で、元々は「アルゴ座」として
呼ばれていた大星座です。カノープスも元々はアルゴ座の星で、現在は「りゅうこつ座」に属します。
この「M」字の右端を下に降ろすと、目的のカノープスにたどり着けます。
逆に、この「M」字が見えないと、カノープスを見つける確率はかなり低くなります。
下の図で、位置関係を確認してみてください。
正月上旬、関東では夜の11時半頃が見頃になります。しぶんぎ座流星群のついでに、
カノープスも見ることができたらラッキーですね。
プロフィール
HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-1126) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 30/
40m : 38/
30m : 38/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 50/50
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 211/240
160m : 13/14
80m : 87/102
40m : 144/163
30m : 136/160
20m : 141/167
17m : 138/163
15m : 154/171
12m : 127/150
10m : 143/164
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-1126) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 30/
40m : 38/
30m : 38/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 50/50
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 211/240
160m : 13/14
80m : 87/102
40m : 144/163
30m : 136/160
20m : 141/167
17m : 138/163
15m : 154/171
12m : 127/150
10m : 143/164
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