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BJYの備忘録

千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 UHFが好きで、主に九十九里エリアでお手軽移動運用中。 ※blogというより備忘録なので、日記になってません(笑)

第107話:3.5MHzのLOOPが10MHzで好調!

今年に入って、80m専用のループANTを上げたことをご紹介しましたが、
さすがにこのANTは大きくて、他のバンドのANTを上げるスペースが
無くなってしまいましたので、80m以外はこのANTを手動チューナーで
SWRを下げて運用しておりましたが、1つ新たな発見がありました。

それは、このANTが30mバンド(10MHz)で思いのほか良く飛ぶことです。

40mはDXが聞こえていても飛びは芳しくないのですが、
30mは早朝80mがフェードアウトした後の数時間、このANTで
EUとのQSOをかなり楽しむことができました。
このANTを上げてから、30mのバンドニューが増えて、直近の
ペディション局VP2VIもこのANTでGetできました。


これまでの30mの運用実績と照らし合わせると、以前使っていた
30mのデルタループと同等か、やや上の感じで、ANTの指向性は
80mと同様、北西/南東がFBで、北東/南西はやや劣る感じです。

最初は何故なのかよくわからなかったのですが、よく考えてみたら、
10.1MHzは3.5MHzの3倍(10.5MHz)に近い周波数だと気が付きました。
つまり、昔から言われている「7MHzのDPが21MHzでも使える」のと
同じ理屈で「3.5MHzのDPが10MHzで使える」のだと思います。

ただ、7MHz→21MHzの場合は21MHzでも比較的低SWRですが、
3.5MHz→10MHzの場合は "ほぼ3倍" ですから10MHzでは高SWRで、
ANTチューナーを使用しないと運用が出来ません。
しかし、電波自体は上手く乗っていると感じます。

3.5MHzのDPに7MHzを乗せた場合、2つのλ/2の山が逆位相で現れますので、
電波の打ち消しが生じて弱い電波しか発射されません。
しかし10MHzを乗せた場合は、3つのλ/2の山のうち、2つは逆位相に
なりますが、残りの1つは同位相なので電波が発射されます。

今回のANTでは全長84mのループなので、DPを2つスタックしている
のと同じことになり、その分、DPよりも効率良く電波が発射されて
いると思われます。

「3.5MHzのDPが10MHzで使える」のは、たぶん一般的な事象と捉えて
間違いないと思いますので、実験が好きな方は試されてみては如何でしょうか。

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第92話:7MHzのDeltaLoopをプチ改造+おまけに10MHzのDeltaLoopを設置~結果は大正解 (その3)

前回「その2」の記事で、例の朝の7MHzの奇怪な現象が何となく推理できたのですが、
これを証明するためには実際にANTを張り替えて効果を確かめる必要があります。

そこで2024年の2月、思い切ってデルタループを改造することにしました。

改造の要点は次の通りです。
(1)ワイヤの張る方向を変えて、ループ面のビームがEU~AFに向くようにする
(2)給電点の位置を変えて、ループ上辺の高い位置に電流腹が来るようにする
  (従来は電流腹が斜めのワイヤで低い位置だった)
(3)新たに入手した11mのグラスファイバーポール(W-GR-1000H+α)を活用して、
  ループ上辺が一番高くかつ平行になるようにする

また、この改造による思惑は、次の通りです。
(1)ビーム方向が変わるので、EU、AF方面の飛びに期待したい(早朝のショートパス)
(2)以前に比べ電流腹の位置が少しマシになるので、打ち上げ角が低いDX向きになることを期待したい
(3)「その1」の記事で触れた奇怪な現象が緩和され、日の出前のDXの信号がゆっくり上昇する事を期待したい

改造後の実際の設置図を、下図に示します。(現在ワイヤが切れてしまい修復中の為写真はありません)


まずワイヤの張る方向を「西-東」から、「南西-北東」に変えました。
本当はもっと東寄りに張りたかったのですが、場所の都合で仕方ありません。
その分、給電点の位置をオフセットして、幾分EUの方向にビームが向くようにしました。

ループを正三角(△)から逆三角(▽)に変更しました。
また、給電点の位置を▽の一番下にしました。
このようにすることで、上側の電流腹は一番高い位置になり、主要な電波の発射部分が雑木を超えるようになります。(1λループの場合、電流腹は必ず2か所になり、給電点とその反対側になります)給電点の位置が低く雑木に遮られているので下半分の部分は全く期待できませんが、上半分はDP+αの飛びが期待できそうです。
ポールの高さの関係で完全な▽にはならず、菱形に近い格好になりました。

ワイヤ全体は従来のをそのまま利用して、ループ下側の長さを調整して7.1MHzに同調するようにした結果、SWRは2.5になりました。
おそらく150Ω~200Ω前後だと思いますので、1:4のバランを入れるべきですが、現状はとりあえずMFJのチューナーでSWRを下げています。

改造後の設置図に、ビームパターンや電流腹の位置を重ねてみたのが次図です。





さて改造後の成果は、次のようになりました。

・深夜~早朝のEUとのQSO数が、格段に増えました。これまでは短時間に慌ただしくQSOしていた事もありますが、全体的に見える局が増えた感じがします。psk reporter の結果を見ても一目瞭然です。

・これまでは呼ぶ一方だったのが、CQを出すと西欧や中東から呼ばれるようになりました。
 これは以前では考えられなかったことで、中東の9K(クウェート)から呼ばれた時はビックリしました。以前では東欧ロシア以西の局は呼んでも中々取ってもらえなかったのですが、今度は向こうから呼んでもらえるので嬉しくなってしまいます。

・改造後の主なQSO実績は、7O2WX(イエメン)、PZ5RA(スリナム)、5X7O(ウガンダ)、EA8AJ(カナリー諸島)、V51WH(ナミビア)、9K2ES(クウェート)、P4/WE9V(アルバ)、ZD7CTO(セント・ヘレナ)、他EU多数です。

・反面、北米とVK/ZLには以前より弱くなったような感じがします。と言ってもWの西海岸やVKから+のレポートが貰えなくなっただけで、ストレスは感じません。

・「その1」の記事で触れた、”日の出後の急峻な信号の上がり現象”は、無くなりました。改造は大正解でした!

後日、春になって7MHzのコンディションが一段落したので、別の場所に10MHzのデルタループを上げることを計画しました。

(次回、「その4」に続きます・・・)

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第88話:7MHzのDeltaLoopをプチ改造+おまけに10MHzのDeltaLoopを設置~結果は大正解 (その2)

<お詫び:タイトル訂正>
当初、記事を前半/後半の2回に分けるつもりでしたが、文章が長くなりそうですので、
その1、その2、・・・にしました。

さて前回の続きです。

”こんな奇怪な現象がなぜ毎回のように起こるのか?”

悩んだ末に、試しにある日、別の場所に設置した21MHz用の垂直ANTで、早朝の7MHzをワッチしてみました。
すると、デルタループではまだ聞こえていないEUの局が、弱いながらもちゃんと受信出来るではないですか!
”そんなバカな” と、ANTをデルタループに切り替えると、やっぱり聞こえてきません。

私はこの時点で確信しました。
そうです。この奇怪な現象は、すべてデルタループの設置環境に起因していたのです。

ちなみに、この時の設置環境とは次図のようなものでした。

 
写真


簡単に説明しますと、庭の西側には高さ8mくらいの雑木が林立していて、
その手前に高さ12mのメインポール (ルーフタワーと金属ポールとグラスファイバー製のGPの残骸を組み合わせた物)があり、ここから垂直にワイヤーを降ろし、
また北側には倉庫にくくりつけた高さ4.5mのグラスファイバーポールがあり、先のメインポールとの間でデルタループを構成しています。給電点の高さは3mHです。
ワイヤーの展開方向はほぼ西-東ですので、本来はほぼ北-南のビームのはずです。(この先入観念が失敗だった)

私のこれまでの経験では、シングルのデルタループは8の字特性で、DPに比べてサイドが良く切れるビームパターンだと認識しておりましたが、
HFローバンドでこの図のような設置環境だと、給電点が低いので打ち上げ角が高くなり、「8の字特性もかなりブロードになるだろう、北-南ビームであれば、北米とヨーロッパはだいたいカバーできるのではないか」とタカをくくっていました。

しかし前回の記事でも書いた数々の奇怪な現象や、今回の垂直ANTの受信結果から考察すると、
実際のビームパターンはかなり偏っていると推察されます。
・打ち上げ角はおそらく高い
・垂直に降ろしたワイヤーが雑木林やルーフタワー(金属物)に近いので、これの影響を受けてビームが東寄りになり、EU方向から外れてしまっている
・さらに、この張り方だと電流腹の位置が斜めのワイヤの中央付近になり、せっかくの12mポールの高さが活かされていない

上記の推察が合っているとすると、例の”奇怪な現象”にもある程度説明がつきます。
つまり、日の出より前の時間は、EUから到来する電波の入射角が低くビームパターンから外れているので聞こえず、時間が経過してEUからの電波がデルタループのビームパターンにかかった途端に聞こえ出す、というものです。

これまでデルタループANTの設置については、ビームパターンや電流腹の位置についてはあまり深く意識して来ませんでしたが、後に述べるようにANTの性能を決定する上で重要なファクターだと言うことが分かりました。

先の設置図に、ビームパターンや電流腹の位置を重ねてみたのが次図です。
図では手前側にある4.5mポールが高く見えますが、実際には奥側にある12mポールとは7.5mの差があります。



(次回、「その3」に続きます・・・)

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第87話:7MHzのDeltaLoopをプチ改造+おまけに10MHzのDeltaLoopを設置~結果は大正解 (その1)

2024年2月のお話、
CMの関係で思うようにQRVできなかったのですが、この時期はローバンドの季節、
モタモタして春になってしまうと、DXの信号が聞こえなくなってしまうので、
忙しい仕事の合間に、まず7MHzのDeltaLoopをプチ改造して、ついでにおまけとして
10MHzのDeltaLoopを新たに設置してみました。

その前に

これまで上げていた7MHzのDeltaLoop、普通に使う分には特に不満はなかったのですが、
1つだけ奇怪な現象があって、ずっと悩んでいました。それはーーー

まず、下のFT8のWaterFall画面をご覧ください。






これらの画像は、いずれも冬の異なる日の早朝に、7MHzでヨーロッパ方面が開ける様子を
キャプチャしたものですが、何か様子がおかしいと思いませんか?

ある時点で、急に信号がいっぺんにドカっと入って来て、バンドが賑やかになっています。
(赤の点線部分にご注目ください)

これは、JAの強い局が一斉に出てきた訳ではなくて、それまで全く入感していなかった
ヨーロッパ方面の局が、いきなり聞こえてきた瞬間なのです
例えるならば、430MHzでANT直下プリアンプの電源を入れた時とまるで感覚が一緒です。



深夜から早朝にかけて、バンドをワッチしていると、日の出2時間前くらいからJAやBYの局が
EUの局をコールしているのが見え、日の出1時間前になると段々その数が増えてきます。
しかし当局には相手のEUの局は全く見えず、呼ぶことができません。

日の出の時刻になると更に局数は増え、EUやAFの珍しいところも出てきてこれらの局を
コールするJAのDXerのパイルアップが見えますが、この段階でも当局にはEUやAFは
まだ見えて来ません。

太陽が顔を出した日の出30分後くらいになって、ようやく当局にもEUが「突然」のごとく
見え始めます。この瞬間が、先のWaterFall画像の赤の点線部分なのです。

EUの信号が見えているのは、せいぜい15分~30分間程度。この短い時間の間に
目的の局を探してQSOしなければならないので、いつも大慌てです。
3局も出来れば良い方で、1局もQSOできずにボウズの日もしばしばあります。
冬の早朝の7MHzは毎回こんな感じなので、気分が凹みます。

冬のローバンドは、グレーラインと言われる現象で、日の出前後にヨーロッパの信号が
強くなることは良く知られていますが、1.8Mhzならともかく、7MHzでこのように急峻に
信号が浮き上がる話は聞いたことがありません。

こんな奇怪な現象がなぜ毎回のように起こるのか?

(次回、「その2」に続きます・・・)

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第84話:HF用デルタループ、6mでも飛んだ

前回の記事の続きです。

このところ、日中、HFハイバンドのコンディションがイマイチなので、
たまには滅多に出たことのない6mを覗いてみようと思い立ち、
デルタループを6m用に改造してみました。



発想は至って簡単。
デルタループの全長が10.7mなので、これに約2mを追加して、6mの2波長(12m)の
ループとして動作させるものです。

50MHzの共振点は、平行2線の上端から約1mの所にあるはずですので、この辺りを
同軸ケーブルの給電点を上下にスライドさせて、目的周波数(50.300MHz)でSWR最低に
なるポイントを見つけます。
私の場合は、SWR=1.3になりました。

早速、FT8に出て試してみましたが、GW、Esとも一応実用になっている様子です。
見えている範囲でJA各エリア(JA1,3,5,6,7,8),BY4,5, HL1とQSOできましたので、
まずまずかなと思います。
毎日blogを書いておられる千葉市のJF1MVZ局とも初めて繋がりました。

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プロフィール

HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。

更新記録(2023-1005)
・My HF DX statusを詳細化しました。

My HF DX status (2021-0101 to 2025-0413) (FT8)
WAC
  160m : remain SA, AF
  80m : remain AF (Cfm)
  80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
  mixed : 39/40
  160m : 14/
  80m : 28/
  40m : 38/
  30m : 37/
  20m : 36/
  17m : 38/
  15m : 37/
  12m : 36/
  10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
  mixed : 50/50
  160m : 7/
  80m : 30/
  40m : 47/48
  30m : 46/46
  20m : 49/49
  17m : 50/50
  15m : 50/50
  12m : 50/50
  10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
  mixed : 205/227
  160m : 13/14
  80m : 79/92
  40m : 138/156
  30m : 131/148
  20m : 123/142
  17m : 137/157
  15m : 146/165
  12m : 121/143
  10m : 138/157

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