BJYの備忘録
千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 以前は九十九里エリアでお手軽移動運用がメインでした(UHF)。 コロナ禍以降は固定運用がメイン(HF)。 実家(東京八王子市)からも時々QRVしています。
カテゴリー「アマチュア無線 - アンテナ」の記事一覧
                          
          
          - 2021.07.11 第26話:ロングワイヤーからG5RV,そしてZS6BKWへ(その2)
- 2021.07.11 第25話:ロングワイヤーからG5RV,そしてZS6BKWへ(その1)
- 2021.05.10 第22話:ロングワイヤーを張り替え
- 2021.01.10 第15話:14MHzのGPを作りました(副題:やさしいGPの製作)
- 2021.01.09 第14話:設置場所を変えてみたら・・・(続編)
第26話:ロングワイヤーからG5RV,そしてZS6BKWへ(その2)
              G5RV-Half編
さて、こうしてG5RVのハーフサイズのアンテナを作ることを決意した訳ですが、今一度、webに記載されている情報を元に
このアンテナの特性をおさらいしてみることにします。
・形状は水平ダイポールとほぼ同じで、違いは縦の部分が同軸ケーブルではなくハシゴフィーダーを用いており、この部分もアンテナとして動作する
(なので、これ以降はハシゴフィーダーとは呼ばずに、ラダーラインと表記します)
・サイズに関しては、水平部のエレメントが片側15.56m(全長31.12m)、ラダーラインが10.4mで、これがFull-Sizeの基本形となる
・サイズ違いの派生バージョンとして、Half-Size、Double-Sizeなどがあり、Full-Sizeでは3.5MHz以上、Half-Sizeでは7MHz以上、
Double-Sizeでは1.8MHz以上の周波数が実用になる
・マルチバンド用として使用が可能で、設計周波数の偶数倍の周波数では、高調波アンテナとして動作する。
一例として、Full-Sizeの場合は3.5/7/14/28MHz用、Half-Sizeの場合は7/14/28MHz用となり、21MHzやWARCバンドでは非同調のため効率は良くない
・ラダーラインは、450Ω、300Ωなどの平行2線を用いる。また、給電点インピーダンスが高いので、4:1のバランを介して50Ω同軸ケーブルと接続する
(私の場合は、設計周波数以外のバンドや非同調のWARCバンドも含めて試してみたかったので、バランを通さずにATU(ICOM AH-3)によるマッチングとしました)
このアンテナの動作原理や、ラダーラインの2線間の間隔の計算式は、各局のwebに詳しい情報がありますので、
まずはそれらのwebを参考にされてください。私は、JA9TTT OMの記事を参考にさせて頂きました。
次は、製作編です。
<材料>
アンテナマスト:グラスファイバー釣り竿:私は以前からロングワイヤーで使っていた8m物の竿をそのまま流用しました。
もし金属製のマストを使う場合は、ラダーラインをなるべくマストから離すように工夫が必要です。
水平エレメント:VFF-0.5S-WR ビニール被覆銅線平行線(色:白) 長さ7.74m+α
ラダーライン:VFF-1.25S-RWR ビニール被覆銅線平行線(色:赤白) 長さ5.16m+α
※平行線はあとで2つに裂いて単線2本として用いますが、単線を2本別々に購入するよりも長さが確実に均等になり、
長さの目印のマーカーを書く場合も平行線ならば1回で済みますので手間がかかりません。
<ラダーラインのセパレータ>
DIY店で手に入る、配線用のモールの下部分だけを短冊状にカットして使います。G5RV-Halfであれば、1m物が1本あれば十分です。
<4:11:9バラン>
今回の例では屋外用のATU(オートアンテナチューナー)を使いますので、バランは不要です。
<その他小物>
インシュロック(小):ラダーラインのセパレータを固定するために用います。一袋50個~100個入りで売っています。
水平エレメントとラダーラインの接続部分を保持するための部品:昔からダイポールの給電点の定番である「波型ガイシ」が使えますが、私は手持ちの軽量の耐候性の樹脂(農業用のビニールハウスに使う留め具の、中の金属を抜いたもの)を使いました。
クレモナロープ:耐候性のロープなら何でもOKです。水平エレメントの両端をロープで支柱に固定するために使います。
製作手順
・まず、ラダーラインの製作から取り掛かります。
ラダーラインはG5RVアンテナの要所です。これが出来上がれば、このアンテナの90%は完成したことになります。
1)VFF-1.25S-赤白の平行ビニール線を、2線のまま、5.16mの長さにカットします。
カット後、そのまま真っ直ぐに伸ばし、20cm間隔で、油性マジックで印を書きます(2線とも印がわかるように)。
この印は、あとでセパレータを入れる際の目印となります。
2)配線用モールを下の部分(平らな面の方)だけを取り外します。コの字の面の方はこれ以降使用しません。
3)2)の配線用モールを、35mmずつ短冊状にカットします。大きめのニッパーで簡単に切れます。
4)3)で短冊状にカットしたものに、27mmの間隔で、3.5mm径の穴を2か所に穴をあけます。
27mmというのは、1.25mm径の銅線を使った場合の450Ωラダーラインにおける2線の間隔です。
5)平行ビニール線を2つに裂き、穴あけが済んだ短冊モールを、各々の単線に入れていきます。
この時、モールの平らな面が下側になるようにします。(あとでインシュロックで固定する際に同じ位置に揃えるため)
6)先にビニール線に印をつけておいた所に、上の先端の方から順次、セパレータを移動させ、インシュロックで固定します。
固定方法は、セパレータの下面でインシュロックで単線を結び、インシュロックが動かないように固定します。
(セパレータの上面は固定する必要はありません。どのみちアンテナを上げれば重力でセパレータはきれいに等間隔に並びます)
7)最後に、ビニール単線の両端を10mmくらい剥いて、ハンダ上げします。
  
 
↑ラダーラインに使うビニール被覆の平行2線。わざわざ赤白を選んだのは、アンテナを上げた時に
ラダーラインが途中で捻れていないかどうかを色で確認するためです。
 
 
↑DIY店で売っている配線モール。今回は下の面だけを使います。
 
 
↑インシュロック。束線バンドのことです。
 
 
↑モールを35mmの短冊にカットして、間隔27mmで2か所の穴を開けます。穴径は3.5mm
これをラダーラインのセパレータとして用います。
 
  
 
↑単線にセパレータを通し、あらかじめマーキングしておいた位置に、インシュロックでバインドします。
セパレータは平らな面が下になるようにします。こうすることでインシュロックがストッパーとなり、セパレータの落下防止の役割をします。
この作業は面倒でもセパレータ1個ずつ行うことをおすすめします。

↑ラダーラインの全体の姿はこんな感じです。
・次に、平行エレメントの切り出しと、ラダーラインとの接続を行います。
平行エレメントの加工はいたって簡単です。
1)VFF-0.5S-白白の平行ビニール線を、2線のまま、7.74mの長さにカットします。
2)平行ビニール線を2つに裂き、単線になった片側を10mmくらい剥いて、ハンダ上げします。
・最後に、平行エレメントとラダーラインを連結して完成です。
1)波型ガイシなどの樹脂の穴に、平行エレメントとラダーラインを直にハンダ付けしてインシュロックで固定します。
ダイポールを張る場合と同様に、タテヨコのエレメントに大きな力が加わらないように工夫してください。
・実際に設置する際には、ラダーラインが途中でクロスせずに真っすぐ降りていることを確認してください。
ラダーラインが途中で金属物や建物に接近している場合は、斜めになっても構わないので出来るだけそれらの障害物から離すように工夫します。
・水平部のエレメントはダイポール同様に、逆V型にしても問題ありません。
・ラダーラインの終端は、ATUのANT端子とアース端子に各々接続します。
 
  
 
↑左:ラダーラインのクローズアップ。マストはグラスファイバーの釣り竿
右:G5RV-Halfを8m高に設置。遠くから見るとダイポールとそっくり
運用編
ATU(AH-3)を使用して、1.8/3.5/7/10/14/18/21/24/28MHzの各バンドで快適にチューニングが取れます。
以前上げていた20m長のロングワイヤーはハイバンドで時々チューンできないことがあったのですが、
このアンテナではそのような事象は1回も起きていません。
各バンドで実運用した感触は以下の通りです。
1.8/3.5・・・G5RVのハーフサイズではこの2つのバンドは範囲外なのですが、実際に使ってみると予想外に飛びます。
特に1.8MHzは耳も飛びもロングワイヤーと遜色なく、FT8でJD1やUA0がストレスなくQSOできます。不思議です。
7/14・・・このアンテナの設計上のメイン周波数なので、ロングワイヤー同等かそれ以上に飛んでいる感じです。
10/18・・・ロングワイヤーよりやや劣る感じですが、一応EUもAFもQSOできました。
21/24/28・・・本当はこのアンテナでこれらのハイバンドに期待していたのですが、コンディションのせいなのか
それとも指向性のせいなのか、パッとしません。国内のQSOには問題ありませんが、DXにはちょっと苦しい感じがします。
これらの運用結果から、ほどなくフルサイズのG5RVにグレードアップする計画を立てました。
でも、どうせやるのだったら単にサイズを2倍にするだけでなく、以前から気になっていたG5RVの改良型 ーZS6BKWー の製作にチャレンジすることにしました。
(その3に続く)
            
                                                                                                           
          さて、こうしてG5RVのハーフサイズのアンテナを作ることを決意した訳ですが、今一度、webに記載されている情報を元に
このアンテナの特性をおさらいしてみることにします。
・形状は水平ダイポールとほぼ同じで、違いは縦の部分が同軸ケーブルではなくハシゴフィーダーを用いており、この部分もアンテナとして動作する
(なので、これ以降はハシゴフィーダーとは呼ばずに、ラダーラインと表記します)
・サイズに関しては、水平部のエレメントが片側15.56m(全長31.12m)、ラダーラインが10.4mで、これがFull-Sizeの基本形となる
・サイズ違いの派生バージョンとして、Half-Size、Double-Sizeなどがあり、Full-Sizeでは3.5MHz以上、Half-Sizeでは7MHz以上、
Double-Sizeでは1.8MHz以上の周波数が実用になる
・マルチバンド用として使用が可能で、設計周波数の偶数倍の周波数では、高調波アンテナとして動作する。
一例として、Full-Sizeの場合は3.5/7/14/28MHz用、Half-Sizeの場合は7/14/28MHz用となり、21MHzやWARCバンドでは非同調のため効率は良くない
・ラダーラインは、450Ω、300Ωなどの平行2線を用いる。また、給電点インピーダンスが高いので、4:1のバランを介して50Ω同軸ケーブルと接続する
(私の場合は、設計周波数以外のバンドや非同調のWARCバンドも含めて試してみたかったので、バランを通さずにATU(ICOM AH-3)によるマッチングとしました)
このアンテナの動作原理や、ラダーラインの2線間の間隔の計算式は、各局のwebに詳しい情報がありますので、
まずはそれらのwebを参考にされてください。私は、JA9TTT OMの記事を参考にさせて頂きました。
次は、製作編です。
<材料>
アンテナマスト:グラスファイバー釣り竿:私は以前からロングワイヤーで使っていた8m物の竿をそのまま流用しました。
もし金属製のマストを使う場合は、ラダーラインをなるべくマストから離すように工夫が必要です。
水平エレメント:VFF-0.5S-WR ビニール被覆銅線平行線(色:白) 長さ7.74m+α
ラダーライン:VFF-1.25S-RWR ビニール被覆銅線平行線(色:赤白) 長さ5.16m+α
※平行線はあとで2つに裂いて単線2本として用いますが、単線を2本別々に購入するよりも長さが確実に均等になり、
長さの目印のマーカーを書く場合も平行線ならば1回で済みますので手間がかかりません。
<ラダーラインのセパレータ>
DIY店で手に入る、配線用のモールの下部分だけを短冊状にカットして使います。G5RV-Halfであれば、1m物が1本あれば十分です。
<4:11:9バラン>
今回の例では屋外用のATU(オートアンテナチューナー)を使いますので、バランは不要です。
<その他小物>
インシュロック(小):ラダーラインのセパレータを固定するために用います。一袋50個~100個入りで売っています。
水平エレメントとラダーラインの接続部分を保持するための部品:昔からダイポールの給電点の定番である「波型ガイシ」が使えますが、私は手持ちの軽量の耐候性の樹脂(農業用のビニールハウスに使う留め具の、中の金属を抜いたもの)を使いました。
クレモナロープ:耐候性のロープなら何でもOKです。水平エレメントの両端をロープで支柱に固定するために使います。
製作手順
・まず、ラダーラインの製作から取り掛かります。
ラダーラインはG5RVアンテナの要所です。これが出来上がれば、このアンテナの90%は完成したことになります。
1)VFF-1.25S-赤白の平行ビニール線を、2線のまま、5.16mの長さにカットします。
カット後、そのまま真っ直ぐに伸ばし、20cm間隔で、油性マジックで印を書きます(2線とも印がわかるように)。
この印は、あとでセパレータを入れる際の目印となります。
2)配線用モールを下の部分(平らな面の方)だけを取り外します。コの字の面の方はこれ以降使用しません。
3)2)の配線用モールを、35mmずつ短冊状にカットします。大きめのニッパーで簡単に切れます。
4)3)で短冊状にカットしたものに、27mmの間隔で、3.5mm径の穴を2か所に穴をあけます。
27mmというのは、1.25mm径の銅線を使った場合の450Ωラダーラインにおける2線の間隔です。
5)平行ビニール線を2つに裂き、穴あけが済んだ短冊モールを、各々の単線に入れていきます。
この時、モールの平らな面が下側になるようにします。(あとでインシュロックで固定する際に同じ位置に揃えるため)
6)先にビニール線に印をつけておいた所に、上の先端の方から順次、セパレータを移動させ、インシュロックで固定します。
固定方法は、セパレータの下面でインシュロックで単線を結び、インシュロックが動かないように固定します。
(セパレータの上面は固定する必要はありません。どのみちアンテナを上げれば重力でセパレータはきれいに等間隔に並びます)
7)最後に、ビニール単線の両端を10mmくらい剥いて、ハンダ上げします。
↑ラダーラインに使うビニール被覆の平行2線。わざわざ赤白を選んだのは、アンテナを上げた時に
ラダーラインが途中で捻れていないかどうかを色で確認するためです。
↑DIY店で売っている配線モール。今回は下の面だけを使います。
↑インシュロック。束線バンドのことです。
↑モールを35mmの短冊にカットして、間隔27mmで2か所の穴を開けます。穴径は3.5mm
これをラダーラインのセパレータとして用います。
↑単線にセパレータを通し、あらかじめマーキングしておいた位置に、インシュロックでバインドします。
セパレータは平らな面が下になるようにします。こうすることでインシュロックがストッパーとなり、セパレータの落下防止の役割をします。
この作業は面倒でもセパレータ1個ずつ行うことをおすすめします。
↑ラダーラインの全体の姿はこんな感じです。
・次に、平行エレメントの切り出しと、ラダーラインとの接続を行います。
平行エレメントの加工はいたって簡単です。
1)VFF-0.5S-白白の平行ビニール線を、2線のまま、7.74mの長さにカットします。
2)平行ビニール線を2つに裂き、単線になった片側を10mmくらい剥いて、ハンダ上げします。
・最後に、平行エレメントとラダーラインを連結して完成です。
1)波型ガイシなどの樹脂の穴に、平行エレメントとラダーラインを直にハンダ付けしてインシュロックで固定します。
ダイポールを張る場合と同様に、タテヨコのエレメントに大きな力が加わらないように工夫してください。
・実際に設置する際には、ラダーラインが途中でクロスせずに真っすぐ降りていることを確認してください。
ラダーラインが途中で金属物や建物に接近している場合は、斜めになっても構わないので出来るだけそれらの障害物から離すように工夫します。
・水平部のエレメントはダイポール同様に、逆V型にしても問題ありません。
・ラダーラインの終端は、ATUのANT端子とアース端子に各々接続します。
↑左:ラダーラインのクローズアップ。マストはグラスファイバーの釣り竿
右:G5RV-Halfを8m高に設置。遠くから見るとダイポールとそっくり
運用編
ATU(AH-3)を使用して、1.8/3.5/7/10/14/18/21/24/28MHzの各バンドで快適にチューニングが取れます。
以前上げていた20m長のロングワイヤーはハイバンドで時々チューンできないことがあったのですが、
このアンテナではそのような事象は1回も起きていません。
各バンドで実運用した感触は以下の通りです。
1.8/3.5・・・G5RVのハーフサイズではこの2つのバンドは範囲外なのですが、実際に使ってみると予想外に飛びます。
特に1.8MHzは耳も飛びもロングワイヤーと遜色なく、FT8でJD1やUA0がストレスなくQSOできます。不思議です。
7/14・・・このアンテナの設計上のメイン周波数なので、ロングワイヤー同等かそれ以上に飛んでいる感じです。
10/18・・・ロングワイヤーよりやや劣る感じですが、一応EUもAFもQSOできました。
21/24/28・・・本当はこのアンテナでこれらのハイバンドに期待していたのですが、コンディションのせいなのか
それとも指向性のせいなのか、パッとしません。国内のQSOには問題ありませんが、DXにはちょっと苦しい感じがします。
これらの運用結果から、ほどなくフルサイズのG5RVにグレードアップする計画を立てました。
でも、どうせやるのだったら単にサイズを2倍にするだけでなく、以前から気になっていたG5RVの改良型 ーZS6BKWー の製作にチャレンジすることにしました。
(その3に続く)
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            第25話:ロングワイヤーからG5RV,そしてZS6BKWへ(その1)
              ープロローグー
先の記事で、今年上半期のQSO成果をご紹介しましたが、HF帯のDXでは何と言ってもアンテナが大きなポイントになります。
今年に入って、ダイポール→ループ→ロングワイヤー(その1、その2、その3)と、試行錯誤を繰り返して来ましたが、
続々届くDX局のeQSLカードを見てみると、"G5RV"というアンテナをお使いの局が多いことがわかりました。
恥ずかしながら、私自身はこのアンテナについて、名前は知っていたものの、詳しい知識は持っていなかったのですが、調べるうちに
とても魅力的なアンテナだということが分かってきました。
G5RVアンテナの特徴は、
1) マルチバンドに使える
(フルサイズでは3.5MHz以上、半分のサイズはG5RV-HalfまたはG5RV-Jrと呼ばれ、7MHz以上で実用になる)
2) トラップのような構造物がないので、軽量でメンテが不要
3) 給電にハシゴフィーダーを用い、この部分もアンテナとして動作する
4) 50Ω同軸ケーブルとは1:41:9のバランを介して接続する
とあり、特に1)はHFのマルチバンドをたった1本のアンテナでカバーすることができるので、大変魅力的です。
2)についても、私は数年前に、1本のアンテナで1.9MHz/3.5MHz/7MHzをカバーするトラップダイポールを自作して使用したことが
ありますが、やはりトラップの重量が負担となり、例の千葉県を襲った台風で粉々に切れてしまった経験があるので、
軽量でメンテフリーのG5RVは、この点でも私にとって魅力的です。
3)のハシゴフィーダーはこのアンテナの一番のカナメで、昔、電気店で普通に売っていた300ΩのTVフィーダーは、
今では店頭で見かけなくなり、海外製の450Ωフィーダーもありますが、高価で入手が困難です。
こうなると自作するしかありませんが、昔々の時代ならともかく、現代のアンテナはほとんどが同軸ケーブルでの給電ですから、
ハシゴフィーダーを作ったことのある方はごく少数ではないかと思います。
昔のアンテナ教科書には、ハシゴフィーダーを作るには、銅線を焼きいれして、2線間を固定するためのセパレータには
パラフィンを塗布した割り箸を使って・・・とか、ややこしいことが書かれています。
でも、ここまでしなくても、ハシゴフィーダーは自作出来ます。
一番簡単なのは、銅線は裸銅線の代わりにビニール被覆線を使い、セパレータは割り箸の代わりに樹脂を使うことです。
セパレータの材料によって耐久性が決まりますが、何年も上げっぱなしにするつもりがなければ、これからご紹介する「配線モール」で事が足ります。
こうして、段々プランが固まり、まずはハイバンド目的でG5RV-Halfを作ってみようと思い、ALL JAコンテストの直前に
製作に取りかかることにしました。
(その2に続く)
            
                                                                                                           
          先の記事で、今年上半期のQSO成果をご紹介しましたが、HF帯のDXでは何と言ってもアンテナが大きなポイントになります。
今年に入って、ダイポール→ループ→ロングワイヤー(その1、その2、その3)と、試行錯誤を繰り返して来ましたが、
続々届くDX局のeQSLカードを見てみると、"G5RV"というアンテナをお使いの局が多いことがわかりました。
恥ずかしながら、私自身はこのアンテナについて、名前は知っていたものの、詳しい知識は持っていなかったのですが、調べるうちに
とても魅力的なアンテナだということが分かってきました。
G5RVアンテナの特徴は、
1) マルチバンドに使える
(フルサイズでは3.5MHz以上、半分のサイズはG5RV-HalfまたはG5RV-Jrと呼ばれ、7MHz以上で実用になる)
2) トラップのような構造物がないので、軽量でメンテが不要
3) 給電にハシゴフィーダーを用い、この部分もアンテナとして動作する
4) 50Ω同軸ケーブルとは1:41:9のバランを介して接続する
とあり、特に1)はHFのマルチバンドをたった1本のアンテナでカバーすることができるので、大変魅力的です。
2)についても、私は数年前に、1本のアンテナで1.9MHz/3.5MHz/7MHzをカバーするトラップダイポールを自作して使用したことが
ありますが、やはりトラップの重量が負担となり、例の千葉県を襲った台風で粉々に切れてしまった経験があるので、
軽量でメンテフリーのG5RVは、この点でも私にとって魅力的です。
3)のハシゴフィーダーはこのアンテナの一番のカナメで、昔、電気店で普通に売っていた300ΩのTVフィーダーは、
今では店頭で見かけなくなり、海外製の450Ωフィーダーもありますが、高価で入手が困難です。
こうなると自作するしかありませんが、昔々の時代ならともかく、現代のアンテナはほとんどが同軸ケーブルでの給電ですから、
ハシゴフィーダーを作ったことのある方はごく少数ではないかと思います。
昔のアンテナ教科書には、ハシゴフィーダーを作るには、銅線を焼きいれして、2線間を固定するためのセパレータには
パラフィンを塗布した割り箸を使って・・・とか、ややこしいことが書かれています。
でも、ここまでしなくても、ハシゴフィーダーは自作出来ます。
一番簡単なのは、銅線は裸銅線の代わりにビニール被覆線を使い、セパレータは割り箸の代わりに樹脂を使うことです。
セパレータの材料によって耐久性が決まりますが、何年も上げっぱなしにするつもりがなければ、これからご紹介する「配線モール」で事が足ります。
こうして、段々プランが固まり、まずはハイバンド目的でG5RV-Halfを作ってみようと思い、ALL JAコンテストの直前に
製作に取りかかることにしました。
(その2に続く)
第22話:ロングワイヤーを張り替え
              以前(3月)の記事で、3.5MHz用にロングワイヤーANTを上げたことを書きましたが、
このANT、設置高さが低く、見た目も飛びもイマイチで、なおかつハイバンドでは
ATUでうまく同調がとれないことがあったので、4/21に、思い切って設置場所を
変えて上げ直すことにしました。
実は、ロングワイヤーANTを張り替えるのは、今回で3回目になります。
1回目は、2年前(例の千葉を直撃した台風時)まで使っていたシステムで、
給電点が北にあり、ワイヤーは南方向に張ったものでした。
カウンターポイズは約10mのワイヤー数本を、給電点の北側に適当に
這わしただけのものです。
このANTは不思議なことに、3.5MHzで北方向に強い指向性があり、
北海道の局に「DP並みに強い信号です」とたびたびレポートをもらい、
事実、記念局のCQに応答しても、他の局より先にピックアップされる
ことが何度もありました。
その反面、関西より西には顕著に弱く、特に九州にはRS47とか、ギリギリ
飛んでいる様子でした。これは1.9MHzでも同様の傾向でした。
後日、色々考えた末、水平ワイヤを反対方向にも張って、逆LではなくT型に
したものを上げてみたところ、3.5MHzでも西方面にも飛ぶようになり、
一定の成果がありました。しかし、仮設状態だったため、折からの台風で
壊滅してしまい、短期間の運用に終わりました。
2回目は、今年3月の記事で紹介したシステムです。冒頭で触れたように、
ハイバンドでATUが同調が取れないことがたびたびあったので、主に低い
周波数帯(3.5, 7, 10MHz)で使用しておりました。
そして先日の4/21、3回目の張り替えをすることにしました。
今回も思惑が沢山あり、
・Esシーズンに入るので、18MHz以上のハイバンドで耳を良くするため、
できるだけ垂直エレメントを長く高く設置する
・ローバンドで西方面への飛びを少しでも良くするため、設置場所
(給電点)を西側に移動して、水平ワイヤは東側に展開する
・カウンターポイズをできるだけまっすぐ伸ばすようにする
ことに重点を置き、早速行動にとりかかりました。
まず、設置場所を大きく移動するので、同軸ケーブルとATUのコントロール
ケーブルを30mほど延長しなければなりません。(直線距離は20mですが
畑を迂回する必要があるので30m必要です) HF帯なので同軸ケーブルは
安価な3D2Vで良いのですが、問題はATUのコントロールケーブルです。
すでに現時点でもシャックからATUまで10mのケーブル長なので、これに
30mを追加するとなると、細いケーブルでは電圧降下が心配です。結局、
家にあった屋内配線用の太いケーブルを組み合わせて延長ケーブルを作り、
ぶっつけ本番でATUを制御してみたところOKでしたので、ホッとしました。
全体のワイヤー構成は、垂直部10m、水平部10mで、今まで使っていたのと
同じワイヤー長にしました。
垂直エレメントは、ANTマストとして4.5mのアルミ伸縮ポールと7mの
グラスファイバー釣竿を継ぎ足して、トップの高さを11mに確保しました。
したがって、給電点の高さは1mです。
水平エレメントは、ここから東方向へ(今まで使っていた逆Lの給電点方向に)
10m展開しました。先端の高さが8mしかなく、少し垂れ下った形になりますが
今までの先端高さが5mに比べればマシなので、これで良しとしました。
カウンターポイズは、今までは10mぐらいのワイヤを丸めて這わせておいた
ものだったのですが、今回ちゃんと直線になるように、敷地の端ギリギリの
所まで真っすぐ伸ばし、かつ地面から1m浮かして設置しました。
このANTは、使ってみた感じでは、ローバンド、ハイバンドともに、今まで
よりは良好です。やはり垂直部を11mまで持ち上げたのが効いているようで、
ハイバンドでこれまで聞こえなかった所が入感するようになりました。
ローバンドもこれまで苦手だった国内の西方面の局と多数QSOできるように
なったので、嬉しい限りです。
このANTでの主だった成果は、以下の通りです。
1.9(1.8)MHz・・・国内AJD完成、3~6エリアにも良く飛んでいる。
3.5MHz・・・国内に関しては同上。海外はWのみでまだ未知数
7MHz,14MHz,21MHz・・・海外に関しては、ややストレスを感じる
10MHz・・・VP8(フォークランド)とQSO、EU多数
18MHz・・・5Z4(ケニア)とQSO、WAC完成
24MHz・・・A71(カタール)とQSO
28MHz・・・3B8(モルディブ)、S79(セイシェルズ)、VU(インド)とQSO
コンディションのお陰もあると思いますが、このクラスのANTとしては
善戦していると言えるのではないでしょうか。28MHzでインド洋方面と
QSO出来たのは嬉しい収穫です。
また、QSOには至っていませんが、18MHz以上のハイバンドは世界中の信号が
入感して、コンディションの移り変わりが分かるようになりました。
これまでの私の概念では、HFのハイバンドのコンディションは、季節と時間に
より、ヨーロッパだと大体この辺が聞こえて、北米だと大体この辺が聞こえて、
といったものでしたが、今回遭遇したコンディションは、そんな私の概念を
覆すような不思議な場面がいくつかありました。それらをご紹介しましょう。
・EUのごく一部の地域だけが同時に多数入感!EA(スペイン), CT(ポルトガル),
EA8(カナリア諸島), ZB(ジブラルタル) EA本土の局は5,6局も見えていた
・EI(アイルランド)の局ばかりが4局も同時に入感!英国本土は見えず
・IS0(サルジニア)の局ばかりが3局も同時に入感!イタリア本土は1局のみ
・CO(キューバ), KP4(プエルトリコ), HI(ドミニカ)が同時に入感!他に自分には
見えなかったがカリブ海の他の国も出ていた模様
・HK(コロンビア)だけが4局も同時に入感!
・HP(パナマ)が同時に3局入感!うち1局はCQJAを出していた!
HFのDXは、聞こえるようになると、やっぱりスリリングで面白いですね!
私の場合、この地に来るまではアパマンハムで、HFではまともなANTを
上げたことがなかったので、なおさらその事を感じます。
最後に、これまでの3回の逆Lロングワイヤーの変遷を下記に図示しますので、
参考にされてください。
 
 
↑ すみません水平ワイヤは10mのまちがいです
            
                                                                                                           
          このANT、設置高さが低く、見た目も飛びもイマイチで、なおかつハイバンドでは
ATUでうまく同調がとれないことがあったので、4/21に、思い切って設置場所を
変えて上げ直すことにしました。
実は、ロングワイヤーANTを張り替えるのは、今回で3回目になります。
1回目は、2年前(例の千葉を直撃した台風時)まで使っていたシステムで、
給電点が北にあり、ワイヤーは南方向に張ったものでした。
カウンターポイズは約10mのワイヤー数本を、給電点の北側に適当に
這わしただけのものです。
このANTは不思議なことに、3.5MHzで北方向に強い指向性があり、
北海道の局に「DP並みに強い信号です」とたびたびレポートをもらい、
事実、記念局のCQに応答しても、他の局より先にピックアップされる
ことが何度もありました。
その反面、関西より西には顕著に弱く、特に九州にはRS47とか、ギリギリ
飛んでいる様子でした。これは1.9MHzでも同様の傾向でした。
後日、色々考えた末、水平ワイヤを反対方向にも張って、逆LではなくT型に
したものを上げてみたところ、3.5MHzでも西方面にも飛ぶようになり、
一定の成果がありました。しかし、仮設状態だったため、折からの台風で
壊滅してしまい、短期間の運用に終わりました。
2回目は、今年3月の記事で紹介したシステムです。冒頭で触れたように、
ハイバンドでATUが同調が取れないことがたびたびあったので、主に低い
周波数帯(3.5, 7, 10MHz)で使用しておりました。
そして先日の4/21、3回目の張り替えをすることにしました。
今回も思惑が沢山あり、
・Esシーズンに入るので、18MHz以上のハイバンドで耳を良くするため、
できるだけ垂直エレメントを長く高く設置する
・ローバンドで西方面への飛びを少しでも良くするため、設置場所
(給電点)を西側に移動して、水平ワイヤは東側に展開する
・カウンターポイズをできるだけまっすぐ伸ばすようにする
ことに重点を置き、早速行動にとりかかりました。
まず、設置場所を大きく移動するので、同軸ケーブルとATUのコントロール
ケーブルを30mほど延長しなければなりません。(直線距離は20mですが
畑を迂回する必要があるので30m必要です) HF帯なので同軸ケーブルは
安価な3D2Vで良いのですが、問題はATUのコントロールケーブルです。
すでに現時点でもシャックからATUまで10mのケーブル長なので、これに
30mを追加するとなると、細いケーブルでは電圧降下が心配です。結局、
家にあった屋内配線用の太いケーブルを組み合わせて延長ケーブルを作り、
ぶっつけ本番でATUを制御してみたところOKでしたので、ホッとしました。
全体のワイヤー構成は、垂直部10m、水平部10mで、今まで使っていたのと
同じワイヤー長にしました。
垂直エレメントは、ANTマストとして4.5mのアルミ伸縮ポールと7mの
グラスファイバー釣竿を継ぎ足して、トップの高さを11mに確保しました。
したがって、給電点の高さは1mです。
水平エレメントは、ここから東方向へ(今まで使っていた逆Lの給電点方向に)
10m展開しました。先端の高さが8mしかなく、少し垂れ下った形になりますが
今までの先端高さが5mに比べればマシなので、これで良しとしました。
カウンターポイズは、今までは10mぐらいのワイヤを丸めて這わせておいた
ものだったのですが、今回ちゃんと直線になるように、敷地の端ギリギリの
所まで真っすぐ伸ばし、かつ地面から1m浮かして設置しました。
このANTは、使ってみた感じでは、ローバンド、ハイバンドともに、今まで
よりは良好です。やはり垂直部を11mまで持ち上げたのが効いているようで、
ハイバンドでこれまで聞こえなかった所が入感するようになりました。
ローバンドもこれまで苦手だった国内の西方面の局と多数QSOできるように
なったので、嬉しい限りです。
このANTでの主だった成果は、以下の通りです。
1.9(1.8)MHz・・・国内AJD完成、3~6エリアにも良く飛んでいる。
3.5MHz・・・国内に関しては同上。海外はWのみでまだ未知数
7MHz,14MHz,21MHz・・・海外に関しては、ややストレスを感じる
10MHz・・・VP8(フォークランド)とQSO、EU多数
18MHz・・・5Z4(ケニア)とQSO、WAC完成
24MHz・・・A71(カタール)とQSO
28MHz・・・3B8(モルディブ)、S79(セイシェルズ)、VU(インド)とQSO
コンディションのお陰もあると思いますが、このクラスのANTとしては
善戦していると言えるのではないでしょうか。28MHzでインド洋方面と
QSO出来たのは嬉しい収穫です。
また、QSOには至っていませんが、18MHz以上のハイバンドは世界中の信号が
入感して、コンディションの移り変わりが分かるようになりました。
これまでの私の概念では、HFのハイバンドのコンディションは、季節と時間に
より、ヨーロッパだと大体この辺が聞こえて、北米だと大体この辺が聞こえて、
といったものでしたが、今回遭遇したコンディションは、そんな私の概念を
覆すような不思議な場面がいくつかありました。それらをご紹介しましょう。
・EUのごく一部の地域だけが同時に多数入感!EA(スペイン), CT(ポルトガル),
EA8(カナリア諸島), ZB(ジブラルタル) EA本土の局は5,6局も見えていた
・EI(アイルランド)の局ばかりが4局も同時に入感!英国本土は見えず
・IS0(サルジニア)の局ばかりが3局も同時に入感!イタリア本土は1局のみ
・CO(キューバ), KP4(プエルトリコ), HI(ドミニカ)が同時に入感!他に自分には
見えなかったがカリブ海の他の国も出ていた模様
・HK(コロンビア)だけが4局も同時に入感!
・HP(パナマ)が同時に3局入感!うち1局はCQJAを出していた!
HFのDXは、聞こえるようになると、やっぱりスリリングで面白いですね!
私の場合、この地に来るまではアパマンハムで、HFではまともなANTを
上げたことがなかったので、なおさらその事を感じます。
最後に、これまでの3回の逆Lロングワイヤーの変遷を下記に図示しますので、
参考にされてください。
↑ すみません水平ワイヤは10mのまちがいです
第15話:14MHzのGPを作りました(副題:やさしいGPの製作)
              今年に入って、やっとHFのFT8にもデビューしました。
新しいRIGが買えないので、IC-9700+古いトランスバーター(IF:144)の荒業です ^^;。
今のところ自宅には7MHzのDPしかないので、これで数日試してみましたが、
DX周波数(7074)を覗いてみたら、見える見える、、、QRMMの嵐になってます。
大半はBYとJAですが、WやEUもかなりの数です。一度に見える数が多すぎて、
WSDT-Xの画面サイズを大きくしてもスクロールしてしまい、最初にデコードした局が
隠れてしまいます。
こんな状態ですから、どの周波数でどの局を呼んだら良いのかさっぱり分からず、
適当にコールしてみましたが、感触としてはASとWには何とか飛んでいる感じ。
EUは俗に言う「ウラルの壁」が厚く、信号は他のJA局が送っているレポートと
それほど差はないのに、まったく飛んで行きません。恐らく向こうでは
EU局が潰し合いでQRMの嵐になっているのでしょう。
パワーが無いとダメだと感じました。
気を取り直してJAの周波数(7041)に行くと、こちらはそれほど混んでいません。
今は冬場なので聞こえる時間帯が限られているのでしょうが、皆さんそれほど
RIGのパワーを出していないようです。実際eQSLで送られてきたカードを見ると
50WにGPクラスの設備の方が多く、中には1Wとか0.5W!の方もいらっしゃいます。
お昼にはいつも移動運用でお世話になっているローカル局からもFT8で呼ばれ、
QSOのあと430FMでごあいさつして、FT8の色々なアドバイスを頂きました。
話の中で、「14MHzのFT8はこの時期でもDXが出来て面白いよ」と言われ、私も
発奮してやってみたくなり、日没までまだ数時間あるので、急いでアンテナを
作ることにしました。
何を作ろうか一瞬迷いましたが、まずは簡単なGPに決めて、材料を用意。
幸い、必要な部材はすべて手持ちのもので間に合いましたので、早速製作開始。
思い立ってから、製作→設置→調整→完成まで2時間半の、超早業!
夕方にはON the Airを果たすことができました。
以下は、その記録をまとめたものです。
■材料
・5.4mのグラスファイバーロッド
これは、軽量小型の伸縮ロッドで、「W-GR-540H Mini」という商品名です。
普段はHFの移動運用に携帯していますが、今回は垂直エレメント(ワイヤー)の
固定用に使用しました。
・モービルホイップ:第一電波工業「MD-200」
伸縮ロッドをモービル基台に取り付けるための単なる”支え”用です。伸縮ロッドを
固定するのにもっと良い方法があれば、この部分は不要です。
・ビニール線
アンテナエレメントとラジアル用のワイヤーです。今回は手持ちの関係でAWG24を
用いました。50W運用であればこのくらいの太さで十分です。
・モービルアンテナ基台用アース端子
ラジアルワイヤーを取り付けるための、大型の丸型端子です。
M型中継コネクタ(MA-JJ)が入る大きさの穴が開いており、ネットで
「モービルアンテナ基台用アース端子」で検索すれば、すぐ見つかります。
■設計
・形状
アンテナ形状は、「フルサイズのL型GP」とします。L型GPとは、ラジアル本数が
1本の、”L”の形をしたGPという意味です。
本当は、ラジアル本数は2本以上が望ましいのですが、今回は簡易的な設置の理由で、
この形状にしました。
・垂直エレメント(ワイヤー)の長さ
中心周波数を14.100MHzとします。14MHzバンドは14.000MHz~14.350MHzまでの
350KHz幅がありますが、私は主にFT8とCWの運用を予定していますので、14.100に
決めました。
GPアンテナの垂直部分はλ/4ですので、300÷14.1×0.25 = 5.319m、端数を切り捨てて
5.3mとします。
よく、DP(ダイポール)アンテナの計算式に”λ/2×短縮率0.96”と書いてありますが、
これは特性抵抗が73Ωのダイポールを50Ωの給電点に合わせるための方法なので、
今回のようなワイヤーのGPの場合には短縮率は考慮しなくても大丈夫です。
(ただ、厳密に言うと材料や太さにより短縮が必要な場合もあります)
・ラジアルエレメント(ワイヤー)の長さ
基本的には垂直エレメントと同じ長さでOKです。
■製作
1)今回は、モービルホイップ(MD-200)が垂直エレメントの一部として機能しますので、
まずMD-200の”カセットコイル”部分を短絡して1本の線にしてしまいます。(写真参照)
2)垂直エレメントとラジアルエレメントのビニール線を切り出します。
垂直エレメントは、MD-200のエレメントに延長して取り付ける形になりますので、
MD-200のエレメント先端にギボシ端子などで圧着して固定させ、
MD-200と合わせて全体の長さが5.3mになるようにカットします。
ラジアルエレメントは、そのまま5.3mでカットします。
3)伸縮ロッドをいっぱいに伸ばし、伸縮部分のつなぎ目をビニールテープで止めます。
そして、この伸縮ロッドにMD-200と垂直エレメントを一体化させて取り付け、
所々をビニールテープで固定します。(写真参照)
4)モービルアンテナ基台用アース端子に、ラジアルエレメントを圧着します。
アース端子の圧着端子は穴が大きくビニール線の径と合いませんので、ビニール線は
いったんギボシ端子に圧着して、ギボシ端子とアース端子同士を圧着させます。
ビニール線をギボシ端子に圧着する際、そのままだとワイヤーがちぎれやすいので、
強化のためにビニールの部分を2重にしてギボシ端子に固定します。(写真参照)
■仮設置と調整
1)まずアンテナ調整のため、アンテナを地上高2.5mの高さに仮設置します。
私の場合は伸縮アルミポールにモービル基台を取り付け、この基台に、アース端子
(ラジアルエレメント)と、MD-200(垂直エレメント)を取り付けました。
ラジアルエレメントは、ナイロンロープなどに絡めて設置しますが、先端部分は
ピンと張るのでなく、30cmくらいの”調整ヒゲ”を垂らしておきます。
2)モービル基台に同軸ケーブルを取り付け、アンテナアナライザーでSWR最低点を
見つけます。14MHz付近で必ずSWR最低点があるはずです。
この未調整の状態で、SWR最低点が見つからない、もしくはSWR最低点でもSWRが
高い場合は、電気的に異常がありますので、ビニール線の圧着部分など、あやしい
部分を再点検してください。特にラジアルが電気的に接続されていないと、SWRの
最低点でもSWRが高く表示されます。
アンテナ調整は、ラジアルエレメントの長さ調整で行います。SWR最低点が
目的周波数より低い場合はエレメントをカットし、目的周波数より高い場合は
エレメントを継ぎ足す、という手順で行いますが、注意しなければならないのは
低い地上高での仮設置状態で調整して、実際のアンテナ設置高さまで上げると、
共振周波数は必ず高い方にシフトしますので、HFや50MHzでは、仮設置の調整時に、
その分を見込んで、少し低い周波数に合うように調整します。
(144MHz以上は、波長が短いので、仮設置の高さでも電気的には十分な地上高があり、
実設置の高さに上げても周波数が変化しませんので、この配慮は不要です)
具体的には、今回の場合、設計周波数が14.100MHz、実設置高さが4.5mなので、
仮設置の高さでの調整周波数を、少し低い14.000MHzとしました。
3)ラジアル長の調整
アンテナアナライザーを見ながら、SWR最低点が14.000MHzになるように、
ラジアルエレメントをカットまたは継ぎ足しします。
一度にカットまたは継ぎ足しする長さは、調整周波数より100kHz以上外れている
場合は10cm単位で、それ以下の場合は5cm単位でOKです。
私の場合は、オリジナルの状態でSWR最低点が14.230MHz付近でしたので、15cm
エレメントを継ぎ足し、さらに追加したエレメントを内側に折り返して、14.000MHzに
なりました。
■本設置
仮設置での調整後、本設置の高さまでアンテナを上げます。
今回は伸縮アルミポールを4.5mの高さまで上げましたので、給電点の地上高も4.5mに
なりました。
ラジアルも真横に(平行に)なるように張り、ラジアルを絡めているナイロンロープは
別の伸縮ロッド(4.5m高)に取り付けました。
アンテナからの同軸ケーブルを屋外でアンテナアナライザーにつけて確認すると、
SWR最低点は目論見通りの14.100MHz付近(14.075)、SWRは1.05でした。
シャック内でも、SWR最低点は変わらず14.075MHz、SWRは1.00でした。
■特性
最後にこのアンテナのSWR特性を測って、終了としました。(室内にて測定)
・13.850MHz ... SWR 1.5
・13.950MHz ... SWR 1.15
・14.050MHz ... SWR 1.00
・14.200MHz ... SWR 1.15
・14.350MHz ... SWR 1.5
さすがフルサイズのアンテナ、広帯域です。14MHzの下の方に調整したにも拘らず、
バンドエッジの14.350MHzでも実用域に入っています。
■感想
とっさの思いつきでインスタントで作りあげたアンテナですが、特にトラブルもなく、
意外なほどスッキリと出来上がりました。
HFのGPというと、太いアルミパイプを使った頑丈な物を想像してしまいますが、
今回のようにワイヤーを使った物でも、電気的には全く問題なく動作しますので、
試しに14MHzに出てみたいという方には、楽しい工作ではないでしょうか。
■ご注意
今回のアンテナは、あくまで簡易設置タイプですので、機械的には弱い点が多いです。
全天候で風雨に耐えるアンテナにするためには、全体的に強度を上げる必要があります。
この点は、十分にご理解ください。
 
 
アンテナ全景

給電点付近のクローズアップ
 
 
ラジアル取付部のクローズアップ
 
 
ラジアル先端部のクローズアップ
 
 
ANT直下でのSWR
 
 
室内でのSWR (中心周波数)
 
 
室内でのSWR (バンドエッジ)
            
            
                                                                                                           
          新しいRIGが買えないので、IC-9700+古いトランスバーター(IF:144)の荒業です ^^;。
今のところ自宅には7MHzのDPしかないので、これで数日試してみましたが、
DX周波数(7074)を覗いてみたら、見える見える、、、QRMMの嵐になってます。
大半はBYとJAですが、WやEUもかなりの数です。一度に見える数が多すぎて、
WSDT-Xの画面サイズを大きくしてもスクロールしてしまい、最初にデコードした局が
隠れてしまいます。
こんな状態ですから、どの周波数でどの局を呼んだら良いのかさっぱり分からず、
適当にコールしてみましたが、感触としてはASとWには何とか飛んでいる感じ。
EUは俗に言う「ウラルの壁」が厚く、信号は他のJA局が送っているレポートと
それほど差はないのに、まったく飛んで行きません。恐らく向こうでは
EU局が潰し合いでQRMの嵐になっているのでしょう。
パワーが無いとダメだと感じました。
気を取り直してJAの周波数(7041)に行くと、こちらはそれほど混んでいません。
今は冬場なので聞こえる時間帯が限られているのでしょうが、皆さんそれほど
RIGのパワーを出していないようです。実際eQSLで送られてきたカードを見ると
50WにGPクラスの設備の方が多く、中には1Wとか0.5W!の方もいらっしゃいます。
お昼にはいつも移動運用でお世話になっているローカル局からもFT8で呼ばれ、
QSOのあと430FMでごあいさつして、FT8の色々なアドバイスを頂きました。
話の中で、「14MHzのFT8はこの時期でもDXが出来て面白いよ」と言われ、私も
発奮してやってみたくなり、日没までまだ数時間あるので、急いでアンテナを
作ることにしました。
何を作ろうか一瞬迷いましたが、まずは簡単なGPに決めて、材料を用意。
幸い、必要な部材はすべて手持ちのもので間に合いましたので、早速製作開始。
思い立ってから、製作→設置→調整→完成まで2時間半の、超早業!
夕方にはON the Airを果たすことができました。
以下は、その記録をまとめたものです。
■材料
・5.4mのグラスファイバーロッド
これは、軽量小型の伸縮ロッドで、「W-GR-540H Mini」という商品名です。
普段はHFの移動運用に携帯していますが、今回は垂直エレメント(ワイヤー)の
固定用に使用しました。
・モービルホイップ:第一電波工業「MD-200」
伸縮ロッドをモービル基台に取り付けるための単なる”支え”用です。伸縮ロッドを
固定するのにもっと良い方法があれば、この部分は不要です。
・ビニール線
アンテナエレメントとラジアル用のワイヤーです。今回は手持ちの関係でAWG24を
用いました。50W運用であればこのくらいの太さで十分です。
・モービルアンテナ基台用アース端子
ラジアルワイヤーを取り付けるための、大型の丸型端子です。
M型中継コネクタ(MA-JJ)が入る大きさの穴が開いており、ネットで
「モービルアンテナ基台用アース端子」で検索すれば、すぐ見つかります。
■設計
・形状
アンテナ形状は、「フルサイズのL型GP」とします。L型GPとは、ラジアル本数が
1本の、”L”の形をしたGPという意味です。
本当は、ラジアル本数は2本以上が望ましいのですが、今回は簡易的な設置の理由で、
この形状にしました。
・垂直エレメント(ワイヤー)の長さ
中心周波数を14.100MHzとします。14MHzバンドは14.000MHz~14.350MHzまでの
350KHz幅がありますが、私は主にFT8とCWの運用を予定していますので、14.100に
決めました。
GPアンテナの垂直部分はλ/4ですので、300÷14.1×0.25 = 5.319m、端数を切り捨てて
5.3mとします。
よく、DP(ダイポール)アンテナの計算式に”λ/2×短縮率0.96”と書いてありますが、
これは特性抵抗が73Ωのダイポールを50Ωの給電点に合わせるための方法なので、
今回のようなワイヤーのGPの場合には短縮率は考慮しなくても大丈夫です。
(ただ、厳密に言うと材料や太さにより短縮が必要な場合もあります)
・ラジアルエレメント(ワイヤー)の長さ
基本的には垂直エレメントと同じ長さでOKです。
■製作
1)今回は、モービルホイップ(MD-200)が垂直エレメントの一部として機能しますので、
まずMD-200の”カセットコイル”部分を短絡して1本の線にしてしまいます。(写真参照)
2)垂直エレメントとラジアルエレメントのビニール線を切り出します。
垂直エレメントは、MD-200のエレメントに延長して取り付ける形になりますので、
MD-200のエレメント先端にギボシ端子などで圧着して固定させ、
MD-200と合わせて全体の長さが5.3mになるようにカットします。
ラジアルエレメントは、そのまま5.3mでカットします。
3)伸縮ロッドをいっぱいに伸ばし、伸縮部分のつなぎ目をビニールテープで止めます。
そして、この伸縮ロッドにMD-200と垂直エレメントを一体化させて取り付け、
所々をビニールテープで固定します。(写真参照)
4)モービルアンテナ基台用アース端子に、ラジアルエレメントを圧着します。
アース端子の圧着端子は穴が大きくビニール線の径と合いませんので、ビニール線は
いったんギボシ端子に圧着して、ギボシ端子とアース端子同士を圧着させます。
ビニール線をギボシ端子に圧着する際、そのままだとワイヤーがちぎれやすいので、
強化のためにビニールの部分を2重にしてギボシ端子に固定します。(写真参照)
■仮設置と調整
1)まずアンテナ調整のため、アンテナを地上高2.5mの高さに仮設置します。
私の場合は伸縮アルミポールにモービル基台を取り付け、この基台に、アース端子
(ラジアルエレメント)と、MD-200(垂直エレメント)を取り付けました。
ラジアルエレメントは、ナイロンロープなどに絡めて設置しますが、先端部分は
ピンと張るのでなく、30cmくらいの”調整ヒゲ”を垂らしておきます。
2)モービル基台に同軸ケーブルを取り付け、アンテナアナライザーでSWR最低点を
見つけます。14MHz付近で必ずSWR最低点があるはずです。
この未調整の状態で、SWR最低点が見つからない、もしくはSWR最低点でもSWRが
高い場合は、電気的に異常がありますので、ビニール線の圧着部分など、あやしい
部分を再点検してください。特にラジアルが電気的に接続されていないと、SWRの
最低点でもSWRが高く表示されます。
アンテナ調整は、ラジアルエレメントの長さ調整で行います。SWR最低点が
目的周波数より低い場合はエレメントをカットし、目的周波数より高い場合は
エレメントを継ぎ足す、という手順で行いますが、注意しなければならないのは
低い地上高での仮設置状態で調整して、実際のアンテナ設置高さまで上げると、
共振周波数は必ず高い方にシフトしますので、HFや50MHzでは、仮設置の調整時に、
その分を見込んで、少し低い周波数に合うように調整します。
(144MHz以上は、波長が短いので、仮設置の高さでも電気的には十分な地上高があり、
実設置の高さに上げても周波数が変化しませんので、この配慮は不要です)
具体的には、今回の場合、設計周波数が14.100MHz、実設置高さが4.5mなので、
仮設置の高さでの調整周波数を、少し低い14.000MHzとしました。
3)ラジアル長の調整
アンテナアナライザーを見ながら、SWR最低点が14.000MHzになるように、
ラジアルエレメントをカットまたは継ぎ足しします。
一度にカットまたは継ぎ足しする長さは、調整周波数より100kHz以上外れている
場合は10cm単位で、それ以下の場合は5cm単位でOKです。
私の場合は、オリジナルの状態でSWR最低点が14.230MHz付近でしたので、15cm
エレメントを継ぎ足し、さらに追加したエレメントを内側に折り返して、14.000MHzに
なりました。
■本設置
仮設置での調整後、本設置の高さまでアンテナを上げます。
今回は伸縮アルミポールを4.5mの高さまで上げましたので、給電点の地上高も4.5mに
なりました。
ラジアルも真横に(平行に)なるように張り、ラジアルを絡めているナイロンロープは
別の伸縮ロッド(4.5m高)に取り付けました。
アンテナからの同軸ケーブルを屋外でアンテナアナライザーにつけて確認すると、
SWR最低点は目論見通りの14.100MHz付近(14.075)、SWRは1.05でした。
シャック内でも、SWR最低点は変わらず14.075MHz、SWRは1.00でした。
■特性
最後にこのアンテナのSWR特性を測って、終了としました。(室内にて測定)
・13.850MHz ... SWR 1.5
・13.950MHz ... SWR 1.15
・14.050MHz ... SWR 1.00
・14.200MHz ... SWR 1.15
・14.350MHz ... SWR 1.5
さすがフルサイズのアンテナ、広帯域です。14MHzの下の方に調整したにも拘らず、
バンドエッジの14.350MHzでも実用域に入っています。
■感想
とっさの思いつきでインスタントで作りあげたアンテナですが、特にトラブルもなく、
意外なほどスッキリと出来上がりました。
HFのGPというと、太いアルミパイプを使った頑丈な物を想像してしまいますが、
今回のようにワイヤーを使った物でも、電気的には全く問題なく動作しますので、
試しに14MHzに出てみたいという方には、楽しい工作ではないでしょうか。
■ご注意
今回のアンテナは、あくまで簡易設置タイプですので、機械的には弱い点が多いです。
全天候で風雨に耐えるアンテナにするためには、全体的に強度を上げる必要があります。
この点は、十分にご理解ください。
アンテナ全景
給電点付近のクローズアップ
ラジアル取付部のクローズアップ
ラジアル先端部のクローズアップ
ANT直下でのSWR
室内でのSWR (中心周波数)
室内でのSWR (バンドエッジ)
第14話:設置場所を変えてみたら・・・(続編)
              昨年の暮れ、常置場所での430MHz運用をするために、アンテナの設置場所を変えてから、約半月が経過しました。
この間、430ばかりをやっていた訳ではありませんが、今まで聞こえてこなかった所とQSOできるのが面白くて、夢中になっていましたら、日本国内の10エリアのうち、受信のみ(QSOは未成立)も含めると、何と、残りは8エリア(北海道)と6エリア(九州)だけになっていました。
微弱電波の扱いが得意なFT8(SSBを使ったデジタルモード)という事情もありますが、こちらのアンテナは15ELのシングル八木1本(しかも樹木に囲まれた僅かな空間のみ)、冬の真っただ中で、コンディション最低時期であることを考えると、この数字は出来すぎです。正に430MHz恐るべしといったところです。
この半月の実績をまとめると、
7エリアが少ないのは、アンテナが樹木の関係で北方向に向けられない事情によります。
もっとも、144MHzではもっと低い10ELの八木で秋田県の3局とQSOできていますから、相手局の設備が優れていれば、QSO地域を伸ばすことは可能だと思います。
関西以西が受信しか出来ていないのは、現在のシステム能力の限界と言えるでしょう。夏場であれば、これまでの経験からQSOのチャンスは増えると確信しています。
北海道と九州は、夏場でもQSOが難しい所ですから、シングル八木では出来なくて当然です。しかしダクト等の異常伝搬が発生すれば、QSO可能となります。来夏に期待しましょう。
この半月間、固定でワッチを続けてみて、感じたことがあります。
これまでは、移動運用ばかりでしたので、数時間内のコンディションの上がり下がりしか把握していませんでしたが、固定運用になって初めて、1日の長いスパンでのコンディションの遷り変わりを感じるようになりました。
簡単にまとめると、この時期(冬場)は、夕方~日没後の16時~19時頃にコンディションの上昇があり、この時間帯に遠方の局が浮いてくるようです。
最近まで、この現象は飛行機反射による一時的なものかなと考えていましたが、飛行機反射にしては信号の上昇が長い(数十秒~数分)のと、特定のエリアの信号がまとめて浮き上がってくることから、これは海面や地表の温度差に起因するダクトによる現象ではないかと思い始めています。
この続きは、もう少し様子見してデータを取ってから、改めてご報告したいと思います。
            
                                                                                                           
          この間、430ばかりをやっていた訳ではありませんが、今まで聞こえてこなかった所とQSOできるのが面白くて、夢中になっていましたら、日本国内の10エリアのうち、受信のみ(QSOは未成立)も含めると、何と、残りは8エリア(北海道)と6エリア(九州)だけになっていました。
微弱電波の扱いが得意なFT8(SSBを使ったデジタルモード)という事情もありますが、こちらのアンテナは15ELのシングル八木1本(しかも樹木に囲まれた僅かな空間のみ)、冬の真っただ中で、コンディション最低時期であることを考えると、この数字は出来すぎです。正に430MHz恐るべしといったところです。
この半月の実績をまとめると、
| 1エリア | 関東 | QSO:1都全県 | 
| 2エリア | 東海 | QSO:静岡、愛知、三重 受信のみ:岐阜 | 
| 3エリア | 関西 | 受信のみ:京都、奈良、大阪、兵庫 未受信:滋賀、和歌山 | 
| 4エリア | 中国 | QSO:岡山 未受信:岡山以外の全県 | 
| 5エリア | 四国 | 受信のみ:徳島 未受信:徳島以外の全県 | 
| 6エリア | 九州 | 未受信 | 
| 7エリア | 東北 | QSO:福島 未受信:福島以外の全県 | 
| 8エリア | 北海道 | 未受信 | 
| 9エリア | 北陸 | QSO:福井 受信のみ:石川、富山 | 
| 0エリア | 信越 | QSO:長野 受信のみ:新潟 | 
7エリアが少ないのは、アンテナが樹木の関係で北方向に向けられない事情によります。
もっとも、144MHzではもっと低い10ELの八木で秋田県の3局とQSOできていますから、相手局の設備が優れていれば、QSO地域を伸ばすことは可能だと思います。
関西以西が受信しか出来ていないのは、現在のシステム能力の限界と言えるでしょう。夏場であれば、これまでの経験からQSOのチャンスは増えると確信しています。
北海道と九州は、夏場でもQSOが難しい所ですから、シングル八木では出来なくて当然です。しかしダクト等の異常伝搬が発生すれば、QSO可能となります。来夏に期待しましょう。
この半月間、固定でワッチを続けてみて、感じたことがあります。
これまでは、移動運用ばかりでしたので、数時間内のコンディションの上がり下がりしか把握していませんでしたが、固定運用になって初めて、1日の長いスパンでのコンディションの遷り変わりを感じるようになりました。
簡単にまとめると、この時期(冬場)は、夕方~日没後の16時~19時頃にコンディションの上昇があり、この時間帯に遠方の局が浮いてくるようです。
最近まで、この現象は飛行機反射による一時的なものかなと考えていましたが、飛行機反射にしては信号の上昇が長い(数十秒~数分)のと、特定のエリアの信号がまとめて浮き上がってくることから、これは海面や地表の温度差に起因するダクトによる現象ではないかと思い始めています。
この続きは、もう少し様子見してデータを取ってから、改めてご報告したいと思います。
プロフィール
HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
          無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-0918) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 28/
40m : 38/
30m : 37/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 50/50
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 209/235
160m : 13/14
80m : 85/96
40m : 142/159
30m : 134/156
20m : 138/164
17m : 138/159
15m : 152/169
12m : 124/147
10m : 140/159
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。
My HF DX status (2021-0101 to 2025-0918) (FT8)
WAC
160m : remain SA, AF
80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
mixed : 39/40
160m : 14/
80m : 28/
40m : 38/
30m : 37/
20m : 36/
17m : 38/
15m : 37/
12m : 36/
10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
mixed : 50/50
160m : 7/
80m : 30/
40m : 47/48
30m : 46/46
20m : 50/50
17m : 50/50
15m : 50/50
12m : 50/50
10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
mixed : 209/235
160m : 13/14
80m : 85/96
40m : 142/159
30m : 134/156
20m : 138/164
17m : 138/159
15m : 152/169
12m : 124/147
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