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BJYの備忘録

千葉県東総でアマチュア無線を楽しんでいます。 以前は九十九里エリアでお手軽移動運用がメインでした(UHF)。 コロナ禍以降は固定運用がメイン(HF)。 実家(東京八王子市)からも時々QRVしています。

第122話:3.5MHzのループANT 6mでも3B9FRと出来た!

前回の記事で、3.5MHz用の1λLoopANT(L=84m)が、
3.5MHz”以外”のHFバンドでインド洋のアフリカと
相性が良い事を書きましたが、

10/4の午後、このANTでHFハイバンドを巡回中に、
クラスタに、50MHzで3B9FR(AF、ロドリゲス島)が
upされていたので、普段は滅多にワッチしない6mを
覗いてみると、おや? 弱いですが安定して入感しています。

この地域の局は、HF各バンドでも信号はそれほど強くは
ないので、まさか6mで見えるとはちょっと驚きでした。

JAからは数局が呼んでいるだけで、パイルではない様子。
試しに冷やかしで呼んでみたところ、、、

何とQSO出来てしまいました!

画像では切れていますが、貰ったreportは-09、こちらからの
信号は決して弱くなかったようです。
6m専用のビームANTを使わずにAFがGetできました。

ちなみに、ANTチューナーはHF用のMFJの手動式ですが、
以前の記事でもご紹介した通り、このANTチューナーは
ローラーインダクタ(連続可変コイル)を使っているので
コイルの巻き数が一番少ないポイントで、条件によっては
6mでもギリギリチューニングが取れます。
今回もこのANTチューナーでSWRを下げて運用しました。

自分は6mに関しては、”VHF”だと割り切っているので、
DXCCは追いかけていませんし、6mのANTも上げていません。
(一応、SwissQuadは持っていますが倉庫の中です Hi)
6mのDXはハイパワーと多エレメント八木の世界だと
考えていましたが、ひょっとしたらこのANTでWACくらいは
可能なのかもしれません。サンスポットサイクルの機会に
チャレンジしてみようかと思い始めました。

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第121話:3.5MHzのループANTが7~28MHzでインド洋AFと相性がいい

これはもう言い切ってしまっても良いと思いますが、
3.5MHz用に製作した全長84mのループANTが
基本波動作(3.5MHz)ではループの正面方向(北西/南東)に強く、
ループのサイド方向(北東/南西)は全然ダメなのに対し、
高調波動作の7/10/14/18/21/24/28MHzでは、3.5MHzとは逆に
サイド方向にあるインド洋アフリカの島々に良く飛びます。
半面、正面方向のヨーロッパにはやや弱いようです。

今年の正月以降、このANTだけでHF各バンドを運用して、
当初は3.5MHz以外は飛びに期待できないだろうと思い、
アクティビティが低かったのですが、21MHzでZS8Wとの
QSOに成功して以来、もしかしたら意外とイケるのかも?と、
3.5MHzの時間帯以外は、積極的に他のバンドにも出てみる
ようにしたところ、段々このANTの特性が掴めてきました。
その結果は以下の通りです。

・インド洋アフリカ・・・7~28全バンドで良好
・アフリカ中南部・・・7~28全バンドで良好
・ヨーロッパ・北米東部・・・7~28全バンドでやや弱い
・北米中西部・中米・・・7~28全バンドでやや弱い
・カリブ方面・・・7~28全バンドで弱い
・南米・・・7~28全バンドで普通
・アジア・オセアニア・・・7~28全バンドで普通

北米方面が全体的に弱いのは、ANTの張り方が真っ直ぐでない
のが原因かと思われますが、他の地域に関しては、全バンドで
ほぼ同じような傾向が体感できます。

アンテナハンドブック等の参考書を見ると、λ/2のダイポールに
整数倍の周波数を乗せた時のビームパターンが図示されていますが
基本波の周波数以外は、λ/2ダイポールの特徴的な8の字パターンが
崩れて、どの周波数も横方向のビームが強く出ていることが
わかります。

MMANA(アンテナシミュレータ)で、3.5MHz用のDPに7~28MHz(WARC含む)を
乗せてみた時の水平輻射パターン。リアルグランド(地上高7m)として計算

尤もこれはANTを理想空間に上げた場合の話なので、
実際には私のようにλ/2ダイポールではなく長方形ループANTで、
なおかつANTを低く設置した場合はビームパターンが鈍り、
ビームの谷に相当する方向にも多少電波が出ていると推察されます。
以前の記事で、このANTに10MHzが良く乗るという話を書きましたが、
10MHz以外のWARCバンドでも、
18MHz・・・3.5MHzの5倍に近い
24.9MHz・・・3.5MHzの7倍に近い
ので、3.5MHzのANTが1本あれば、λ/2のダイポールと比較して
方向により多少苦手方向があるものの、WARCバンドを含めた
HFの全バンドの運用が可能になります。

ループANTの利点は、ループのどのポイントから給電しても、
極端なハイインピーダンスにならないので、ANTチューナーに
とって負担が軽いことです。(フォールデッドダイポールのような
つぶれたループの場合は別) この点はダイポールやツェップより
有利です。実際に私の場合は手動ANTチューナー(MFJ-962D)を
使ってこのANTに各バンドを乗せていますが、2つのバリコンと
ローラーインダクタを所定の位置にセットすれば、どのバンドも
気持ちよくストンとSWRが下がります。

こうして7~28MHzを半年以上運用した実績は、確かに参考書に
載っている特性とほぼ一致する結果となりました。
特に、タイトルに示したように、インド洋のアフリカの島々
(モーリシャス、ロドリゲス島、レユニオン島、etc.)に関しては
どのバンドも応答率が良いので、最近はこれらのカントリーの
局がカスカスの信号で受信した場合でも、QSO出来る予感がして
積極的に呼ぶようにしています。

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第107話:3.5MHzのLOOPが10MHzで好調!

今年に入って、80m専用のループANTを上げたことをご紹介しましたが、
さすがにこのANTは大きくて、他のバンドのANTを上げるスペースが
無くなってしまいましたので、80m以外はこのANTを手動チューナーで
SWRを下げて運用しておりましたが、1つ新たな発見がありました。

それは、このANTが30mバンド(10MHz)で思いのほか良く飛ぶことです。

40mはDXが聞こえていても飛びは芳しくないのですが、
30mは早朝80mがフェードアウトした後の数時間、このANTで
EUとのQSOをかなり楽しむことができました。
このANTを上げてから、30mのバンドニューが増えて、直近の
ペディション局VP2VIもこのANTでGetできました。


これまでの30mの運用実績と照らし合わせると、以前使っていた
30mのデルタループと同等か、やや上の感じで、ANTの指向性は
80mと同様、北西/南東がFBで、北東/南西はやや劣る感じです。

最初は何故なのかよくわからなかったのですが、よく考えてみたら、
10.1MHzは3.5MHzの3倍(10.5MHz)に近い周波数だと気が付きました。
つまり、昔から言われている「7MHzのDPが21MHzでも使える」のと
同じ理屈で「3.5MHzのDPが10MHzで使える」のだと思います。

ただ、7MHz→21MHzの場合は21MHzでも比較的低SWRですが、
3.5MHz→10MHzの場合は "ほぼ3倍" ですから10MHzでは高SWRで、
ANTチューナーを使用しないと運用が出来ません。
しかし、電波自体は上手く乗っていると感じます。

3.5MHzのDPに7MHzを乗せた場合、2つのλ/2の山が逆位相で現れますので、
電波の打ち消しが生じて弱い電波しか発射されません。
しかし10MHzを乗せた場合は、3つのλ/2の山のうち、2つは逆位相に
なりますが、残りの1つは同位相なので電波が発射されます。

今回のANTでは全長84mのループなので、DPを2つスタックしている
のと同じことになり、その分、DPよりも効率良く電波が発射されて
いると思われます。

「3.5MHzのDPが10MHzで使える」のは、たぶん一般的な事象と捉えて
間違いないと思いますので、実験が好きな方は試されてみては如何でしょうか。

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第92話:7MHzのDeltaLoopをプチ改造+おまけに10MHzのDeltaLoopを設置~結果は大正解 (その3)

前回「その2」の記事で、例の朝の7MHzの奇怪な現象が何となく推理できたのですが、
これを証明するためには実際にANTを張り替えて効果を確かめる必要があります。

そこで2024年の2月、思い切ってデルタループを改造することにしました。

改造の要点は次の通りです。
(1)ワイヤの張る方向を変えて、ループ面のビームがEU~AFに向くようにする
(2)給電点の位置を変えて、ループ上辺の高い位置に電流腹が来るようにする
  (従来は電流腹が斜めのワイヤで低い位置だった)
(3)新たに入手した11mのグラスファイバーポール(W-GR-1000H+α)を活用して、
  ループ上辺が一番高くかつ平行になるようにする

また、この改造による思惑は、次の通りです。
(1)ビーム方向が変わるので、EU、AF方面の飛びに期待したい(早朝のショートパス)
(2)以前に比べ電流腹の位置が少しマシになるので、打ち上げ角が低いDX向きになることを期待したい
(3)「その1」の記事で触れた奇怪な現象が緩和され、日の出前のDXの信号がゆっくり上昇する事を期待したい

改造後の実際の設置図を、下図に示します。(現在ワイヤが切れてしまい修復中の為写真はありません)


まずワイヤの張る方向を「西-東」から、「南西-北東」に変えました。
本当はもっと東寄りに張りたかったのですが、場所の都合で仕方ありません。
その分、給電点の位置をオフセットして、幾分EUの方向にビームが向くようにしました。

ループを正三角(△)から逆三角(▽)に変更しました。
また、給電点の位置を▽の一番下にしました。
このようにすることで、上側の電流腹は一番高い位置になり、主要な電波の発射部分が雑木を超えるようになります。(1λループの場合、電流腹は必ず2か所になり、給電点とその反対側になります)給電点の位置が低く雑木に遮られているので下半分の部分は全く期待できませんが、上半分はDP+αの飛びが期待できそうです。
ポールの高さの関係で完全な▽にはならず、菱形に近い格好になりました。

ワイヤ全体は従来のをそのまま利用して、ループ下側の長さを調整して7.1MHzに同調するようにした結果、SWRは2.5になりました。
おそらく150Ω~200Ω前後だと思いますので、1:4のバランを入れるべきですが、現状はとりあえずMFJのチューナーでSWRを下げています。

改造後の設置図に、ビームパターンや電流腹の位置を重ねてみたのが次図です。





さて改造後の成果は、次のようになりました。

・深夜~早朝のEUとのQSO数が、格段に増えました。これまでは短時間に慌ただしくQSOしていた事もありますが、全体的に見える局が増えた感じがします。psk reporter の結果を見ても一目瞭然です。

・これまでは呼ぶ一方だったのが、CQを出すと西欧や中東から呼ばれるようになりました。
 これは以前では考えられなかったことで、中東の9K(クウェート)から呼ばれた時はビックリしました。以前では東欧ロシア以西の局は呼んでも中々取ってもらえなかったのですが、今度は向こうから呼んでもらえるので嬉しくなってしまいます。

・改造後の主なQSO実績は、7O2WX(イエメン)、PZ5RA(スリナム)、5X7O(ウガンダ)、EA8AJ(カナリー諸島)、V51WH(ナミビア)、9K2ES(クウェート)、P4/WE9V(アルバ)、ZD7CTO(セント・ヘレナ)、他EU多数です。

・反面、北米とVK/ZLには以前より弱くなったような感じがします。と言ってもWの西海岸やVKから+のレポートが貰えなくなっただけで、ストレスは感じません。

・「その1」の記事で触れた、”日の出後の急峻な信号の上がり現象”は、無くなりました。改造は大正解でした!

後日、春になって7MHzのコンディションが一段落したので、別の場所に10MHzのデルタループを上げることを計画しました。

(次回、「その4」に続きます・・・)

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第88話:7MHzのDeltaLoopをプチ改造+おまけに10MHzのDeltaLoopを設置~結果は大正解 (その2)

<お詫び:タイトル訂正>
当初、記事を前半/後半の2回に分けるつもりでしたが、文章が長くなりそうですので、
その1、その2、・・・にしました。

さて前回の続きです。

”こんな奇怪な現象がなぜ毎回のように起こるのか?”

悩んだ末に、試しにある日、別の場所に設置した21MHz用の垂直ANTで、早朝の7MHzをワッチしてみました。
すると、デルタループではまだ聞こえていないEUの局が、弱いながらもちゃんと受信出来るではないですか!
”そんなバカな” と、ANTをデルタループに切り替えると、やっぱり聞こえてきません。

私はこの時点で確信しました。
そうです。この奇怪な現象は、すべてデルタループの設置環境に起因していたのです。

ちなみに、この時の設置環境とは次図のようなものでした。

 
写真


簡単に説明しますと、庭の西側には高さ8mくらいの雑木が林立していて、
その手前に高さ12mのメインポール (ルーフタワーと金属ポールとグラスファイバー製のGPの残骸を組み合わせた物)があり、ここから垂直にワイヤーを降ろし、
また北側には倉庫にくくりつけた高さ4.5mのグラスファイバーポールがあり、先のメインポールとの間でデルタループを構成しています。給電点の高さは3mHです。
ワイヤーの展開方向はほぼ西-東ですので、本来はほぼ北-南のビームのはずです。(この先入観念が失敗だった)

私のこれまでの経験では、シングルのデルタループは8の字特性で、DPに比べてサイドが良く切れるビームパターンだと認識しておりましたが、
HFローバンドでこの図のような設置環境だと、給電点が低いので打ち上げ角が高くなり、「8の字特性もかなりブロードになるだろう、北-南ビームであれば、北米とヨーロッパはだいたいカバーできるのではないか」とタカをくくっていました。

しかし前回の記事でも書いた数々の奇怪な現象や、今回の垂直ANTの受信結果から考察すると、
実際のビームパターンはかなり偏っていると推察されます。
・打ち上げ角はおそらく高い
・垂直に降ろしたワイヤーが雑木林やルーフタワー(金属物)に近いので、これの影響を受けてビームが東寄りになり、EU方向から外れてしまっている
・さらに、この張り方だと電流腹の位置が斜めのワイヤの中央付近になり、せっかくの12mポールの高さが活かされていない

上記の推察が合っているとすると、例の”奇怪な現象”にもある程度説明がつきます。
つまり、日の出より前の時間は、EUから到来する電波の入射角が低くビームパターンから外れているので聞こえず、時間が経過してEUからの電波がデルタループのビームパターンにかかった途端に聞こえ出す、というものです。

これまでデルタループANTの設置については、ビームパターンや電流腹の位置についてはあまり深く意識して来ませんでしたが、後に述べるようにANTの性能を決定する上で重要なファクターだと言うことが分かりました。

先の設置図に、ビームパターンや電流腹の位置を重ねてみたのが次図です。
図では手前側にある4.5mポールが高く見えますが、実際には奥側にある12mポールとは7.5mの差があります。



(次回、「その3」に続きます・・・)

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プロフィール

HN:
hezhi
性別:
男性
自己紹介:
無線と自然と夜空の星をこよなく愛するアナログおやじです。
アマチュア無線は学生時代からやっていますが、最近ではUHFの
移動運用に加えてHFのDX(Digital Mode)の面白さにハマっています。

My HF DX status (2021-0101 to 2025-0918) (FT8)
WAC
  160m : remain SA, AF
  80m-10m : completed (Wkd)
WAZ (cfm/wkd)
  mixed : 39/40
  160m : 14/
  80m : 28/
  40m : 38/
  30m : 37/
  20m : 36/
  17m : 38/
  15m : 37/
  12m : 36/
  10m : 37/
WAS (cfm/wkd)
  mixed : 50/50
  160m : 7/
  80m : 30/
  40m : 47/48
  30m : 46/46
  20m : 50/50
  17m : 50/50
  15m : 50/50
  12m : 50/50
  10m : 50/50
DXCC (cfm/wkd)
  mixed : 209/235
  160m : 13/14
  80m : 85/96
  40m : 142/159
  30m : 134/156
  20m : 138/164
  17m : 138/159
  15m : 152/169
  12m : 124/147
  10m : 140/159

P R

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